さてと……そろそろ寝よっかな。
(あくび)ふぁ…。
眠くなってきた…。
ん。
お休み。
(布団に潜る)
…ねぇ、ねぇ。
1つお願いがあるんだけど…。
ギューしながら寝たいなぁって思って…。
君の匂いに包まれて寝たい。
…ダメ?
やった!
こっち来て。
(彼女を抱きしめる)
んーっ!
いい匂い…。
幸せ…。
ちょっと…!
また俺の匂い嗅いでるの?
そりゃ、お風呂入ったから、いいけどさ…。
俺の匂いなんか嗅いだっていいことないよ?
(笑いながら)くすぐったい。
首筋、やめて。 (※ 笑うの終わり)
何、怒ってるの?
ほっぺ、プクゥーって膨らませて。
帰ってきた時の匂い?
お風呂入ったから、当然消えてるよ。
今も、あのままの匂いだったら、逆にヤバイでしょ…。
『残念』じゃないの。
いい匂いの方がいいでしょ?
どっちもいいの!?
ほんと、俺の匂い好きだよね。
もしかして、変態?
俺はいいの。
彼女のいい匂い嗅いでるだけだから。
彼氏の特権だしね。
君の匂いは、いろんな匂いが混じってるの。
ボディーソープの匂い、シャンプーの匂い、柔軟剤の匂い…。
あとは、君自身の匂い。
それが1番いい匂い。
甘くて、吸い寄せられて、離れたくなくなっちゃう。
同じ物使ってるはずなのに、なんでこんなにいい匂いなんだろ…。
(彼女の匂いを嗅ぐ)
あっ!
匂いが変わった。
…今、恥ずかしいでしょ?
ふふ。
当たったー。
うん。
これも匂いで分かるよ。
全然変な匂いじゃないって。
同じ甘い匂いなんだけど、ちょっと甘さが違うっていうか…。
んー、言葉にすると難しいなぁ…。
うまく説明できない…。
(彼女が自分自身の匂いを嗅ぐ)
自分で自分の匂い嗅いでも分かんないと思うよ。
他の男でも分かんない。
これは俺しか分かんないことだから。
だって、君の全部を知ってるんだもん。
あーんなことや、こーんなことを…ね。
えぇー?
言っちゃっていいの?
じゃぁ……たとえば…。
(耳元で)耳が弱いとことか…。
(耳にキス)
キスが下手なとことか…。
(触れるだけのリップ音)
だけど、キス1つで
(濃厚なリップ音)
…ね?
ほかにもあるけど、まだ聞きたい?
そう?
…残念…。
じゃぁ、全部言う代わりに、いいこと……しよっか。
そ。
いいこと。
分かりやすく言うと、こういうこと…。
(濃厚なリップ音)
さっきから君の匂いがどんどん濃くなって、俺を誘惑してるって気付いてない……よね…。
ずっと頭クラクラしてて、正直ヤバイ…。
最近全然なくて、久しぶりだからかな。
もう抑えられそうにない。
そんなの、どっか行っちゃった。
先に謝っとくけど、今日は優しくできないと思う。
それだけ君が欲しいってことだから。
優しくない俺も受け入れて…。
(濃厚なリップ音) ※ キスしたままフェードアウトしてください。