Zakuro
voice:Zakuro
しゃべる!さぶちゃんねる!
voice:しゃべる!さぶちゃんねる!
OPP
voice:OPP

後輩のことをひそかに狙っている猛禽系な先輩

こらっ!
堂々とサボんな!
手、止まってるぞ?
仕事しろ!仕事。

(笑いながら)でかい(欠伸あくび)…。

…疲れたのか?

ほら、お前にやる。
このジュース、好きだったよな?

お前のために、わざわざ買いに行ったわけじゃないって。
(かわ)いたから、コーヒー買いに行ったついでだよ。
つ・い・で!

お前の好みとかすぐ分かるって。
だって、お前、ハマったら()きるまで買い続けるじゃん。
このジュースの前は、ミルクたっぷりのカフェオレで、その前は、駅前のケーキ屋のシュークリームだっけ?
だから、このジュースも好きなの、すぐ分かった。

べ、別にお前のことばっか見てるわけじゃないし。
教育係だったし、先輩として気にかけてるだけ。
ただそれだけ!

ったく…。
先輩を(揶揄からか)うとか…。
後輩のくせに生意気なんだよ。

そのジュース飲んだら、さっさと仕事片付けろよ。
まだ仕事残ってんだろ?

(後輩が思い出したように先輩に助けを求める)

……な、なんだよ…。
そんな泣きそうな声出して…。

どうした?
何かトラブったか?

『パソコンが動かない』?
ちょっと見せてみ?

あぁ…ほんとだ…。
動かなくなる直前、何かしてた?

ふぅーん。
『何もしてない』ね…。

嘘だな。
お前、嘘つくの下手すぎ。
バレバレだし。

目、泳ぎすぎなんだよ。

お前のことだから、知らない表示出てきて、クリックしたんだろ?

(後輩がクリックしたことを認める)

…やっぱり何かしてんじゃん。
最初から素直に白状しとけよ。

まぁ、いいや。
このままじゃ、仕事になんないな。
仕方ないから直してやるよ。

この程度、直せるに決まってんだろ。
お前と一緒にすんな。

ボケーッとしない。
さっさと席代われ。
優しい、優しい先輩が直してやるって言ってんだから。
それとも、自分で直すか?

…ったく。
こういう時だけは言うこと聞くんだな…。

(小声で)(もと)からこれくらい素直ならかわいいのに…。

何も言ってない。
えーっと……うん、これならすぐ直せるわ。

(キーボードを打つ音)

よしっ!直った。

嘘じゃないっつーの。
自分の目で見てみ?
…な?

全然すごくないって。
これくらい誰でもできるし。

ほんとに、すごくないから。
お前もやり方さえ覚えれば自分でできるようになるし。
今度やり方教えてやるよ。

おう。
約束な。
じゃぁ、仕事がんばれよ。

(後輩の席を立ち、自分のデスクに戻ろうとする)

…んっ!?何?
あんま、Yシャツの(すそ)引っ張んな。
シャツが出てくる。
ほんと、お前は行動が読めないわ…。

まだ何かあんのか?

…お礼?
そんなのいいって。
いらない。

後輩の面倒見るのは先輩の役目って決まってんじゃん。
お前もいつか後輩ができたら分かる日が来るって。

とにかくっ!
今は、お礼なんかする時間あるなら、さっさと仕事片付けろ。
そうじゃなくたって、お前、人よりも仕事片付けるスピード遅いんだから。
あとで泣きついてきても手伝ってやらないからな。

『何かしないと気が()まない』ね…。
お前って(義理堅ぎりがた)いところあるよな。

んー、そう言われても何も思いつかないんだよなぁ…。

『何でもする』って、今言った?
ほんとに?
ほんとに何でもしてくれんの?

(耳元で)…エッチなお願いでも?

(笑いながら)ごめん、ごめん。
今の冗談。
(あわ)てるお前、おもしろすぎ。

はぁ…笑った、笑った。

今のはマジで冗談だから。
()に受けるなよ?

あっ!そうだ。
今週末、なんか予定ある?

じゃぁ、デートしよ?
お前の休みを1日俺にくれよ。
…な?

よしっ!決まり。
待ち合わせ場所は後で連絡するから。
それでいい?

ん。
じゃぁ、仕事がんばれよ。

そうそう!
大事なこと言うの忘れてた。

(洒落しゃれ)して来なくていいから。
普段着てる服で来いよ。
いつもお前がどんな服着てるのか興味あるんだよ。

『もし、お(洒落しゃれ)な服着てきたら』……?

その時は俺がお前に服をプレゼントしてやるよ。
俺好みの服をな。

(小声で)素直に喜ぶなよ…。
意味分かってないだろ…。
まぁ、そんなところがかわいいんだけど。

何も言ってないって。
うるさいなぁ…。

パソコンも直ったんだし、(しゃべ)ってないで仕事しろ。

(以下、耳元で)また困ったら、いつでも声掛けろよ?
他の奴じゃなくて、俺を頼れ。
忙しくてもお前のためなら何でもしてやるから。
…いいな?