塩原榛斗 ASMR
voice:塩原榛斗 ASMR
ふたたび るびぃ
voice:ふたたび るびぃ

浮気疑惑からの突然のプロポーズ?

【インターホンの音】

【玄関扉の開閉音】

久しぶり。
お邪魔しまぁーす。

いつ以来だっけ?
君の部屋に来るの。

あー……もうそんなに()つ?
そっか…。

飲み物?
んー、じゃぁコーヒーで。
君の()れてくれるコーヒーおいしいから、めちゃくちゃ好き。

(小声で)ん?これって…。

(彼女がコーヒーを持ってくる)

【机にカップを置く音】

…あ、ありがと。

ねぇ……君に聞きたいことがあるんだけど、いい…?

最近、この部屋に誰か来た?

ふぅーん。
誰も来てないんだ。

じゃぁ、これ、何?
どうしてボタンカフスが落ちてるの?

今更”ヤバイ”って顔しないでよ。
これがここに落ちてるってことは男がこの部屋に入ったってことでしょ?

……浮気…してたんだね…。

…なんでずっと黙ってるの?
言い訳の1つくらいすれば?

違うって何が違うの?

男が入ったことは事実でしょ。
ボタンカフスがこうやってこの部屋に落ちてるんだもん。
浮気してた物的証拠じゃん。

お兄さん…?
君に兄弟がいるなんて(初耳はつみみ)なんだけど。

悪いけど、俺は(だま)されないよ。
兄弟がいるって言えばこの場を切り抜けられるとか思ってるでしょ。

…必死に否定するあたり、(あや)しいんだよ。

そもそも証拠あるの?
お兄さんがこのボタンカフスを付けてるって証拠。

それを見せてくれるなら、君の()(ぶん)全部受け入れるし、責めたことも謝る。
でも、それができないなら、もう別れよう。
俺、浮気する子とは付き合えないもん…。

【呼び出し音】

スマホ、鳴ってるよ。
出れば?

俺に気を(つか)う必要ないよ。
大事な連絡かもしれないでしょ。
俺、外に行ってるから…。

『ここにいて』って会社からの連絡じゃないの?

お兄さんから?
…分かった。

(彼女が兄と話している)

(※ 以下、小声で)
嘘…ほんとにお兄さんいたんだ…。
ねぇ、ボタンカフスの写真送ってもらうように言ってよ。
(※ 小声終了)

【電話を切る音】

【通知音】

写真来たの?
見てもいい?

あっ…これと同じ物…。
ほんとにお兄さんのだったんだ…。

うん。
信じる。
君の言ってたこと、全部ほんとだったんだね。

一方的に責めたりしてごめんなさい。
君を傷つけるような言い方ばっかりしてごめんなさい。

……許してくれる?

ん。
じゃぁ、仲直りのチューしよ?

(触れるだけのリップ音)

(溜息)はぁ…。
浮気じゃなくて、ほんとによかった…。

浮気してるかも…って思った時、すっごく怖かったんだからね。
もう隠し事はしないでね?
約束だよ?

それより、お兄さんかなり(あせ)ってたみたいだけど、これって大事な物なの?
…『奥さんからのプレゼント』って…めちゃくちゃ大事な物じゃん!
早く届けてあげた方がいいんじゃない?

いいの?
なんで?

俺?
俺はまた出直すからいいよ。
今はお兄さんの大事なボタンカフス早く届けてあげてよ。

僕のことはいいって言ってるでしょ!
ほんとに君って頑固だよね。

あっ、そうだ!
お兄さんってこの近所に住んでるの?

じゃぁさ、お散歩デートしない?
これ届けるついでに、このあたりぐるっとお散歩しようよ。

この間気になるお店があるって言ってたじゃん。
さっき(ひど)いこと言ったお()びに好きな物買ってあげる。
ね?行こ?

よし、決まり。
せっかくいい機会だし、お兄さんに挨拶もしちゃおっかな。
『俺の(義兄あに)になってください』ってね。

嘘でも冗談でもないよ。
俺は君と付き合う時から考えてたよ。

俺の隣は一生君だけのものだ、ってね。