小鳥遊きの
voice:小鳥遊きの
オリーブ委員会【駆け出し声優】
voice:オリーブ委員会【駆け出し声優】

彼女に試供品のリップをさしてあげるオネエ彼氏

(粗末様そまつさま)でした。
初めて作ったんだけど、なかなか(上手うま)く作れてよかったわ。
いっぱい食べてくれて、ありがとね。

あら、ヤダ。
口元が汚れてるわよ。
()いてあげるから、ジッとしてて。

はい、取れた。
けど、リップも一緒に取れちゃったから、直してらっしゃい。

鏡が置いてある場所、分かる?

はぁ!?
リップ持ってないですって!?

あなたねぇ…。
「女の子なんだから、身だしなみくらいちゃんと整えなさい」って、アタシが口を()っぱくして、いつも言ってるでしょ?

『めんどくさい』じゃないのよ。
ったく、もう…。

あっ!そうだわ!
いいモノがあるの。
ちょっと待ってて。

(少し間を開ける)

お待たせ。
これ、あなたにあげるわ。

そ。
リップの試供品。

この間、仕事の関係でもらったんだけど、(生憎あいにく)アタシにはちょっと似合わなくてね…。
でも、だからって捨てるのはもったいないでしょ?

その時ふと、あなたの顔が思い浮かんだのよ。
こういう色、あなたも付けたことないけど、似合いそうだなって。
今から付けてみてもいいかしら?

いつも同じっていうのは安心感はあるけど、刺激がないじゃない?
たまには冒険しないと、新しい発見は見つからないものよ?

ね?
付けるだけ。
気に入らなければ、すぐ落とせばいいんだし。

…どうかしら?

そうこなくっちゃ!
じゃぁ、ちょっと目(つむ)っててくれる?

…はい、できた。

…んー……なんか思ったのと違うわね…。
なんというか……はっきり言うと、イマイチだわ…。

もっとかわいくなると思ったのに…。
これだったら、アタシが使った方がいいかも…。

…返してちょうだい。

(濃厚なキス)

…なーんて、嘘よ。

うん。
やっぱりアタシの思った通りね。
すっごくかわいい。
あまりのかわいさに褒めるより先にキスしちゃったけど。

今までの色もかわいかったけど、この色は系統が違うかわいさがあるわ。

えっ……『どっちの色が好き?』か…。

ん゛ー、究極の選択ね…。

だって、どっちも選べないくらいかわいいんだもの…。
どちらか1つを選ぶなんて、アタシには無理よ。

…ねぇ。
このあと、特に予定も決めてなかったじゃない?

だったら、お買い物しに行かない?
このリップを買いに。

いいのよ。
ちょうどあなたの誕生日も近かったことだし、プレゼントさせてちょうだい。

こらっ!
こういうのは安いとか、高いとかって問題じゃないの。

好きな人にかわいく見られたいって思うでしょ?
だったら、好きな人がかわいいって言ったものが正解なのよ。
お金の問題じゃないわ。

だから、素直にプレゼントされなさい?
いいわね?

ん。
いい子ね。

どうしてもお返しがしたいって言うなら、アタシからのたくさんのキスを受け止めてちょうだい。
なんだか、さっきからたまらなくキスがしたいのよ…。
このリップのせいかしら?

冗談でこんなこと言うわけないじゃない?
アタシはいつでも本気よ?

…確かめてみる?

ふふ。
ごめんなさい。
(揶揄からか)いすぎたわ。

だって、あなたの反応がいちいちかわいいんだもの。
つい、いじめたくなっちゃった。

さっ!
お話はこれくらいにして、片付けが終わったらお買い物に行きましょ。

片付けはアタシがやるから、先に出かける準備をしてて。
アタシもこれが終わったら、すぐ準備済ませるから。

(耳元で)お買い物から帰ってきたら、もっとキスしましょうね?
アタシが満足するまで、たくさん…。