れおさん
voice:れおさん
小鳥遊きの
voice:小鳥遊きの
やぴさん。
voice:やぴさん。

初めてのお揃いは鎖骨のキスマ

【玄関扉の開閉音】

ただいまー。

(2人でソファーに座る)

いやぁー……猫カフェ、最高…。
癒されたなぁ…。

ごめんね。
今日のデート、俺の行きたいとこに連れてっちゃって…。
つまんなかったでしょ?

うぅん。
()いっちゃダメ。
だって、最後の方『つまんないなぁ』って顔してたもん。

正直言って?

ん。
よく言えました。

ほんと、ごめんね。
前からどうしても猫カフェに行ってみたかったんだけど、1人で行くには入りづらくて…。

あれ?
知らなかった?

俺、猫好きだよ。
超好き!
飼うなら、絶対猫!
「猫しか勝たん!」みたいな?

だからって、今すぐ飼いたいかと言われたらNOなんだけどね。
この部屋ペット禁止だし、そのために引っ越すお金ないし…。
いつか飼いたいなぁくらいの気持ち。

別に飼えなくてもいいの。
ある意味、もう飼ってるようなもんだから。

ほら、ここに…。
めちゃくちゃかわいい猫ちゃんがいるんだもん。

前から思ってたんだ。
猫っぽいなぁって。

たとえば?
んー……そうだなぁ…。

外では、俺から手繋ごうとしても、絶対繋いでくれないじゃん。
『見られたら恥ずかしい』とか言って…。
でも、しばらく離れて歩いてると、人がいても急にくっついてきてさ…。
気まぐれな感じが、まさに猫って感じ。

(嫌味っぽく)はいはい。
そんなことありませんでしたね。
俺の勘違いです。

じゃぁ、俺やることあるから、部屋戻るね。

(彼女がくっついて離そうとしない)

……あのぉー…離れてくれない?

やることあるんだって。
そんなに時間かからないから。
1時間……いや、30分で終わらせてくるから。
戻ってくるまで、いい子で待っててよ。
ね?

(彼女がイヤイヤして離さない)

(溜息)はぁ…。
仕方ないなぁ。

おいで。
俺の腕の中。

(彼女を抱きしめる)

猫カフェで俺が猫たちに構ってばっかで、1人ぼっちにされて寂しかったの?

なんとなく、そうじゃないかなぁって…。
寂しい時はいつも黙ってくっついてくるからさ。

寂しいなら寂しいって、猫カフェいた時に言えばよかったじゃん。
そしたら、すぐ出たのに…。

なんで我慢したの?

ふふ。
猫に嫉妬してたのバレたくなかったんだ。

…かわいい…。
こっち向いて。

(触れるだけのリップ音)

大丈夫だよ。
人間だろうと、猫だろうと、浮気は絶対しないから。
俺は君(一筋ひとすじ)だよ。

嘘じゃないって。

じゃぁ、俺に君のモノって印、付ける?

そ。
キスマ。
付けていいよ。
君の好きな場所に。

服で隠せない場所でもいいよ。
首筋とかね。

人に見られるのは恥ずかしいけど、それで君が安心するって言うなら、俺は全然構わない。

どうする?
キスマ、付ける?付けない?

ん。
いいよ。
どこに付ける?

鎖骨!?
またエッチぃところに付けようとするね。

うぅん。
全然ダメじゃないよ。

はい。
どうぞ。

強めに吸ってみて。
そしたら、綺麗に付くから。

(彼女がキスマを付ける)

……ん…。
どう?
付いた?

満足そうな顔しちゃって…。

…ほんと、かわいいなぁ。
もう…。

じゃぁ、俺も付けさせてもらおっと。
俺と同じ場所に。

いいじゃん。
ね?

付けるよ。

(キスマ付ける感じのリップ音)

付いたよ。

(耳元で)初めてのお揃いがキスマってエッチぃね。
お互いがお互いに首輪付けたみたいでゾクゾクしてきちゃった。

せっかくだし、このままシよっか?
鎖骨だけじゃなくて、全身に俺の印付けたい。
君も付けていいから。

簡単に消えないようにたくさん付けてあげるね。