ん…。
おはよ…。
もう朝…?
ん゛ん゛…。
眠い…。
あと5分…。
5分経ったら絶対起きるから…。
えぇー!?
なんでダメなの?
…『会社』?
(溜息)はぁ…。
めんどくさ…。
だって、そうじゃない?
朝早く起きて、顔洗って、歯磨いて。
スーツ着て、ギューギュー
気付けば、定時を大幅に過ぎての残業…。
毎日クタクタだもん。
もうヤダ…。
……がんばりたくない…。
……休みたい…。
ヤダっ!ヤダっ!
ごめんなさいっ!
もうワガママ言わないから、1人にしないでっ!
うん。
目、覚めた。
起きて、準備する…。
でも、今のままじゃ今日1日がんばるのもつらいんだよね…。
正直…。
ねぇ。
先にご褒美ちょうだい?
今日1日がんばれるような、ご褒美。
やる気の充電したいだけ。
やる気が充電されてなかったら、がんばるのも無理じゃない?
だから、やる気の前借りさせて?
ね?
いいでしょ?
わぁーい!
ありがとっ!
じゃぁ、まずは目覚めのチューが欲しいな。
ん。
(触れるだけのリップ音)
ふふ。
ヤバイね。
チューだけでも、すごい元気になっちゃった。
ヤダっ!
まだ終わりじゃないのっ!
元気にはなったけど、やる気が充電されたとは言ってないでしょ?
次はね…いっぱいのギューが欲しいっ!
…ギュー、しよ?
(彼女を抱きしめる)
あぁ……幸せすぎる…。
大好きな人にギューしてもらって、大好きな人の匂いに包まれてる…。
実は、まだ夢の中だったり…?
痛っ!
いきなり、何!?
ほっぺ、
夢じゃないのは分かったけど…。
さすがに、すっごく痛かったんですけど…。
『ごめんね』だけじゃ、許してあげない。
俺、怒ってるんだからね。
許してほしいの?
どうしても、許してほしいの?
仕方ないなぁ…。
じゃぁ、もう1回チューして?
いいじゃん。
チューしてくれても。
…チューしてくれないなら、許してあげない。
ん。
ほら、早く。
(触れるだけのリップ音)
…許してあげる。
ん゛ん゛…。
この手を離したくないなぁ。
ずっと君を抱きしめたままでいたい…。
無理なのは、分かってるよ。
ワガママ言ってるってことも…。
分かってるけどさ…。
どうしても、離したくない…。
今日お仕事がんばったら、最高のご褒美くれるの?
ほんとに?
えっ!?
俺の1番の大好物じゃん!
ほんとに晩ご飯で作ってくれるの!?
嘘じゃないよね?
やったーっ!
絶対?
約束だからね?
めちゃくちゃやる気出てきた。
今日は何が何でも定時で上がるっ!
のんびりなんてしてられないね。
早く準備しなくちゃ。
夜、楽しみにしてるね。