れおさん
voice:れおさん
やぴさん。
voice:やぴさん。

初体験は唐突に…

【チャイムの音】

【玄関の開閉音】

いらっしゃい。
あがって。

飲み物、紅茶でいい?

了解。
()れていくから、適当に座って、先始めてて。

はぁ!?
『終わっちゃった』って、どういうこと?
この間『一緒にやろうね』って約束したじゃん。

(キッチンから彼女の隣に移動する)

ここ、おいで。

分かるでしょ?
(膝ポンポンしながら)俺の膝の上。
向かい合うように座って。

どういうことなのか、ちゃんと説明して。
この間は『全然分かんなくて終わらないー!』って言ってたじゃん。
あれ、嘘だったってこと?

嘘じゃないなら、なんで1人で終わらせることができたの?

『俺に教えようと思った』?

……約束した時に俺は終わったって言わなかったっけ?

(溜息)はぁ…。
バレる嘘()くの、もうやめよ。

どうして1人でやっちゃったの?

怒らないって約束する。
だから、話して。
お願い。

(相槌数回打つ)

『時間を作りたかった』って……もしかして、前に俺が『初めての時は時間をかけたい』って言ったの覚えててくれたの?

……ヤバイ。
めちゃくちゃ嬉しい…。

そりゃ、俺だって男だもん。
早く終わらせられたら…、とか少しは期待してたけど、まさか丸1日時間が取れるなんて思わないじゃん。
理性がどっか行っちゃいそう…。

(濃厚なリップ音)

ごめん…。
抑えられない…。

もう1回、キスしていい?

(濃厚なリップ音) ※ 少し長めにお願いします。

……お風呂、行ってくる。
ちょっとだけ、待ってて。

(少し間を開ける)

お待たせ。

どこ行くの?
君はお風呂入らなくていいの。

(耳元で)お風呂入ってきてくれたんでしょ。

さっき抱きしめた時に体からはボディーソープの匂い、髪からはシャンプーの匂いがしたから。

全然、はしたなくないよ。
俺と同じ気持ちでいてくれたってことが嬉しいの。
好きなら、相手とそういうことしたいって思うのは、ごく自然なことだからね。

(彼女を抱きしめる)

もっと君のことが知りたい。
いろんな君を見たい。

君は…どう思ってる?

…いいよ。
俺の全部、教えてあげる。

(濃厚なリップ音)

(ベッドに押し倒す)

やめるなら今のうちだよ?

ほんとにいいの?
怖いとか、苦しいとか、痛いとか…。
そういう思い、いっぱいするけど大丈夫?

『覚悟決めてきた』って…。

ふふ。
君って、たまにすごくかっこいいこと言うね。

(彼女を抱きしめる)

君の覚悟、受け取ったよ。

なるべく痛くないようにするから。
でも、どうしても我慢できなくなったら、俺の顔殴って。

『イヤ』じゃないの。
そうでもしないと、止められないんだよ。
どんなに優しい男も、興奮したら猛獣になっちゃうの。
”男は狼”って言うでしょ。

俺?
ん…まぁ……俺もそうだね…。

こんな俺でも…受け入れてくれる?

…ありがとう。大好きだよ。

(濃厚なリップ音) ※ キスのままフェードアウトしてください。