ただいま。
遅くなってごめん。
もっと早く帰れるはずだったんだけど、同期のヤツが悪酔いしてさ…。
少しも目が離せないような状態だったから、連絡もできなくて、こんな時間に…。
(彼女:「…別にいいって。気にしてないから」)
『別にいい』って言う割に、『めちゃくちゃ気になりますっ!』ってオーラ、ダダ漏れてんだけど…?
(彼女:「それは勘違いです…」)
お前、マジで分かりやすすぎ。
視線とか、声のトーンとかで今何思ってるか
(彼女:「……」)
安心しろ。
同期のヤツ、男だから。
(彼女:「…ほんとに?」)
ほんと、ほんと。
なんなら、俺の匂い嗅いでみる?
汗臭いかもしんないけど…。
(彼女:彼の匂いを嗅ぐ)
ちょっ……匂い嗅ぎすぎ。
なんか恥ずかしくなってきた…。
もういいだろ?
離れろよ。
で、どう?
疑いは晴れた?
(彼女:「うん。女の人の匂いしなかった」)
な?
お前がいるのに、他の女なんか目に入んないって。
俺にはお前だけで十分。
さてと、風呂にでも入ってくるか。
その後で、お前のこといっぱい構ってやるから、ちょっとだけ待ってろ。
(彼女:『構わなくていい』)
『構わなくていい』…?
なんで?
さっきから『早く構って!』って顔してるのに…。
(彼女:「そんなことない!」)
そんなことなくないから言ってんの。
まぁ、いいや。
シャワーでサッと汗だけ流してくる。
で、お前を構った後にまた風呂に入ればいいじゃん?
一緒にさ。
どうせ汗とかいろんなのでドロドロになるんだし。
(彼女:恥ずかしくて彼氏を叩く)
痛いって…。
叩くな、バカ。
いい加減にしろ。
うわっ…!!
(体勢を崩して彼女が上に覆い被さる)
いってぇー……大丈夫か?
頭打ったりしてない?
ん。
お前が無事なら、それでいい。
…なぁ。
いつまで乗っかってんの?
どいてくんない?
このままじゃ、風呂に入れない。
おい。
首に回してる腕、離せって。
はぁ!?
このまま!?
それは無理。
さすがに俺が気にする。
そりゃ、匂いとか、いろいろ気にすることがあると言うか、なんと言うか…。
とにかく、シャワーだけ浴びさせてくれよ。
…それも待てないわけ?
(溜息)はぁ…。
お前、変わったよな。
付き合い始めた頃はそんなんじゃなかったじゃん。
大人しくて、エッチぃこととは無縁っつーか…。
今は全然違う。
エッチぃことに従順で『待て』もできない、風呂に入る前の俺の匂いが好きなド変態。
(彼女:「違うもん…」)
違わなくないだろ?
俺の匂い嗅ぎながら欲情したくせに。
……いいよ。
お前の願い、叶えてやる。
その代わり、手加減してもらえるなんて思うなよ?
俺も結構溜まってるから。
優しくできなかったら、ごめんな…。
(濃厚なリップ音:省略可)※ キスしたままフェードアウトしてください。