【R15】元気になるためにはアレが欲しい

(部屋のドアをノックする音)

兎:……どうぞ。

(虎、ドアを開けて入ってくる)

虎:体調、少しはよくなったか?

兎:多少は…。
  たまに咳が出るけどね。

虎:そっか。
  これ、頼まれてたゼリー買ってきた。

兎:ありがと。

虎:すぐ食べる?
  あとにする?

兎:すぐ食べたい。

(虎、ゼリーを袋から取り出し、蓋を開けて兎に渡す)

虎:ほら。
  ゆっくり食えよ。

兎:うん。
  (ひと口食べて)んーっ!おいしい!
  (※以下、たまにゼリー食べてる感じでお願いします。)

虎:熱は?

兎:測ってない…。

虎:今すぐ測れ。

兎:……ヤダ。

虎:なんで?

兎:ちょっとでも熱があるの見たら、悪くなりそうなんだもん。

虎:測り終わったら俺が見てやるから、測れって。

兎:ほんとに?

虎:あぁ。

兎:(取っての意味を込めて)ん。

(虎、兎に体温計を手渡す)

(兎、熱を測り始める)

虎:だいぶ汗もかいたな。

兎:うん。
  体ベタベタで気持ち悪い…。

  お風呂入りたい。

虎:あとで体拭いてやるから、我慢しろ。

兎:えぇー!?
  熱めのお風呂に入って、ちゃんと体の芯からあったまるから。

  ね?
  お風呂、いいでしょ?

虎:ダメったらダメだ。

兎:……意地悪…。

虎:意地悪で言ってんじゃないっての。
  風呂入るにしても、体力がいるだろ?

  どう見ても、今のお前に体力があるとは思えない。

兎:大丈夫だよ。
  ずっと寝てたし。

虎:どうしても入りたいって言うなら、俺と一緒に入ること。
  それ以外は認めない。

兎:(拗ねて)ふんっ…。

(体温計が鳴る)

虎:体温計、見せてみ?

  あと、食べ終わったゼリーのカップも。
  捨てとく。

兎:ん。

(兎、虎に体温計とゼリーのカップを渡す)

兎:どう?
  まだ熱ある…?

虎:ある。
  微熱だけどな。

  大人しく今日も寝とけ。

兎:寝てるの、もう飽きたっ!
  起きたいっ!

虎:起きてもいいけど、ぶり返しても知らないぞ?
  その時は世話してやんないからな?

兎:優しくない…。

虎:優しくしてほしけりゃ、言うことを聞け。

  食欲は?

兎:あんま、ない。
  動いてないから、お腹減らない。

虎:そうは言っても、食わないと薬も飲めないしなぁ…。

兎:今ゼリー食べたから、薬飲めるよ?

虎:(お母さんっぽく)ゼリーはご飯じゃありません。

兎:お母さんみたいなこと言わないでよ…。

虎:お粥は飽きてんだろ?

兎:うん。

虎:だったら、お粥じゃない食べやすくて栄養のあるもん作ってくる。

兎:ほんとっ!?
  だったら、リクエストしてもいい?

虎:いいけど…。
  食欲なかったんじゃないのか?

兎:食欲と食べたいものは別物なのっ!

  (あざとい感じで)あのね……太くて、硬くて、長いものがいい。
  最後に白くて、苦くて、ドロッとしたものが飲めれば最高!って感じ。

虎:(冷たく突き放す感じで)……却下。

兎:なんで!?
  それがあれば、すぐ元気になるのに…。

虎:体の一部分が元気になるだけだろうが…。

兎:……そうだけど…。

  ねぇ。
  1回だけ、シよ?
  抜き合いっこでもいいから。

虎:ダメだ。

兎:(イラっとして)なんで俺が言うこと全部『ダメ』って全否定するの?
  そんなことして楽しい?

虎:そういうつもりじゃなくて…。

兎:じゃぁ、どういうつもりなの?

虎:……”1回”で済むわけないだろ…。
  必死になってるお前見て、我慢なんかできるわけない…。

  お前が寝込んでから1度も出してないのに…。

兎:……そうなの?

虎:……当たり前だろ…。
  お前のことが心配で、これっぽっちもそういう気分にもならなかった。

兎:……そう、なんだ…。

  さっきは言い過ぎた…。
  …ごめんなさい…。

虎:いや、気にするな。
  俺も、言葉が足りてなかったし…。

兎:平熱になったら、抱いてくれる?

虎:もちろん。

兎:お互いが満足するまで?

虎:そうだな。

兎:ほんとに?

虎:ほんとに。

兎:(言質げんち)とったからね?

虎:二言はない。

兎:やったー!

虎:そんなにエッチしたいのか?

兎:そりゃぁね。
  兎は年中発情期の性欲の塊みたいな生き物だし…。

虎:確かに。
  性欲だけで言えば、化け物級だよな。

兎:あとは体力さえあればなぁ…。

虎:(笑いながら)いつも意識吹っ飛ばすもんな。
  この間も、意識吹っ飛ばしてんのにカクカク腰振ってたっけ。

兎:笑わないでよっ!

虎:無理だろ。
  ケツに俺のが刺さったままでも、本能で快感を得ようとしてるとか…。

  …あれは、マジでエロかわいかった。

兎:君が体力オバケすぎるのっ!
  俺に合わせて、もう少し手加減してくれればいいのに…。

虎:俺が悪いっての?
  俺から言わせれば、お前がかわいすぎるのが悪いと思うがな。

  ってか、そもそもお前が俺くらい体力つければいいだけの話じゃん。

兎:そんなの無理だよ…。
  君くらいって言ったら、あと何年かかるか…。

虎:じゃぁ、元気になったら勝負するか?

兎:勝負…?

虎:俺の体力とお前の性欲、どっちが先に尽きるかの勝負。
  勝った方は次のエッチの主導権を握れるっての……どう?

兎:乗ったっ!
  絶対勝ってやる!

虎:そう簡単にいくかよ。

兎:……今日は大人しく寝て、早く元気になるね。

虎:そうしてくれ。
  俺も早くお前を抱きたくてたまらないから…。

(触れるだけのキス)