(背伸びしてる感じで)んんーっ!終わったーっ!
待たせてごめんね。
せっかく来てくれたのに、急に仕事しないといけなくなって…。
とりあえず仕事の方は、ひと段落ついた感じ。
もう大丈夫だと思う。
もう仕事の時間は終わり。
これからの時間は、君と過ごすために使うの。
さてと……デート行く準備しよっかな。
悪いけど、もう少しだけ待っててもらっていい?
すぐ
(※デート行く準備をしながら)
ねぇ、家来た時からずっと気になってたんだけど、やけに嬉しそうじゃん?
何か、いいことでもあった?
何もなくないでしょ。
すっごくニヤニヤしてる。
なーに?
気になるんだけど。
教えてよ。
『今日は何の日でしょう』…?
んー?
俺たちが出会った日?
…じゃないんだ。
付き合い始めた日ではないから……初めてキスした日とか?
…それでも、ないの!?
全然分かんないんだけど…。
ヒントちょうだい!
ヒント!
『君に関すること』?
んー?
何だろう?
あっ!!
……まさかとは思うけど、誕生日だったり…?
はぁ!?
嘘っ!?
ほんとに!?
うわっ…最悪…。
そりゃそうでしょ。
プレゼントとかケーキとか、何も用意してないもん。
そういう大事なことは、もっと早く言ってよ…。
まぁ、聞かなかった俺も悪いんだけど…。
なんで、まだ嬉しそうなの?
自分の誕生日、祝ってもらえなかったかもしれないんだよ?
『大成功!』って……あのねぇ…。
(溜息)はぁ…。
そういう子供みたいなことしなくていいから。
っていうか、なんで自分の誕生日、内緒にしてたの?
普通、聞かれるより先に教えたりしない?
(笑いながら)余裕ある感じがズルいって思ってたんだ。
ごめん。
バカにしてるわけじゃなくて、君の目にはそういうふうに見えてたんだって思えて、嬉しくて…。
あのね、余裕あるわけないでしょ。
いつも必死なの。
余裕あるように見えてたのは、そう見せてたから。
君と一緒にいるだけで、すっごくドキドキしてるんだよ。
嘘じゃないって。
ほんと、ほんと!
手貸して。
ほらね?
ドキドキしてるでしょ。
俺さ、一応、君より年上じゃん?
大人の余裕というか、落ち着いた感じ?
何に対しても冷静、みたいな。
そういうところでかっこよさをアピールしたかったんだよ。
年上なのに
そんなことないの?
ほんとに?
実際見たら、がっかりしちゃうかもよ?
まぁ、とにかく!
君には、かっこいい俺を見ててほしいの。
とは言っても、かっこ悪いところ見せちゃったようなもんだよね…。
あぁ……なんで聞くの忘れてたんだろ…俺…。
(※デートの準備、完了する)
よしっ、準備できた。
ねぇ、今から一緒にプレゼント買いに行こ?
サプライズにならなかったけど、君の欲しい物、一緒に選びたい。
えっ…いらないの?
遠慮しなくていいんだよ?
誕生日なんだから、今日くらいワガママ言ったっていいんだよ。
俺の焦ってる様子がプレゼント!?
…今すぐ記憶から消して。
恥ずかしいから…。
ふぅーん。
『ヤダ』とか言っちゃうんだ…。
(触れるだけのリップ音)
…
俺に勝ったつもりでいるのかもしれないけど、まだまだ甘いね。
キス1つでこんなに
…キス……もっと欲しい?
欲しかったら、かわいくおねだりしてごらん。
ふふ。
上手にできました。
(濃厚なリップ音)
キスしかしてないのに、顔真っ赤。
ほんと、キス好きだよね。
プレゼントは次会うまでに用意しとくから。
今は、このキスがプレゼントってことで、許して?
改めて……誕生日、おめでとう。
大好きだよ。