おはよ。
お前が寝坊とか
いつもは俺が迎えに行く前に家の前で待ってるのにさ。
おばさんに『先、行って』って言われて、すげぇ
今日はどうしたんだよ?
昨日の夜、なんかあった?
あっ!分かった。
ゲームに夢中になって
最近ハマってるゲームがあるって、この間言ってたじゃん。
当たりだろ?
違うんだ…。
てっきり当たったと思ったんだけどな…。
…ってかさ、なんでさっきから首
全然
ほら、また首
俺と
違うなら、なんか
黙ったまま首だけで答えんなよ。
気分
だんまりかよ…。
もう、いい。
【椅子を引いて席を立つ音】
おい!
放せって!
だから、首だけで答えるなって言ってんだろ。
腕、引っ張んな。
『ここにいろ』って言いたいのか?
どこに行こうが俺の勝手。
1限目の授業、サボるから。
………お前…その声…。
『あー』って言ってみ。
…全力で首
頭クラクラするぞ?
ほら、『あー』って言うだけ。
簡単だろ?
ほーら、言えって。
あ~ぁ……声、
風邪ひいたな?
ったく…。
朝からボォーっとしてんだろ?
だから朝の
ほんとに、お前って奴は…。
保健室に行くぞ。
首
(溜息)はぁ…。
(クラスメイトに話し掛ける)悪いけど、こいつを保健室に連れて行くって先生に言っといて。
これで後ろめたいことはないだろ?
…まだ
それなら、強制連行するけど。
皆の前でお姫様
俺は別に
やっと
お前は俺の言うこと、素直に聞いてればいいんだよ。
ってか、首
ちゃんと
(少し間を開ける)
【保健室の扉を開ける音】
失礼しまーす。
あれ?
保健の先生、いない…。
まぁ、いっか。
そのうち戻ってくるだろ。
おっ!
ベッド
好きなベッドで寝とけって。
先生戻ってきたら、俺がちゃんと話しとくから。
それより、風邪薬、飲んでないだろ?
正直に言ってみ。
…やっぱりな。
授業中に
お前のことは全部お
何年
えっと、薬がこの棚に…あった!
で、水
はい、薬。
今すぐ飲め。
俺の目の前で飲め。
見てなかったら、絶対飲まないの分かってるからな。
お前の薬嫌いは小さい頃から変わってないし。
がんばって飲んだら、お前の好きなイチゴオレ、今度
おっ!
がんばって飲んだじゃん。
えらい。えらい。
そしたら、横になっとけ。
ん?授業?
それは大丈夫。
1限目は俺の得意科目だから、授業出なくても平気。
あぁ…、お前、苦手科目だっけ?
じゃぁ、俺があとで教えてやるよ。
ちゃんと理解するまで教えてやるって。
心配すんな。
熱は?
おでこ、
ん~、まだそこまで高くないかな。
でも微熱はあるから、ちゃんと寝てろ。
どうしても寝ないつもり?
…あっそ。
そんな悪い子にはお
(触れるだけのリップ音)
ごちそうさま。
ん?
何そんなに
(笑いながら)あぁ、風邪ひいてる時にキスしたらうつるってやつ?
お前の風邪なら、いくらでも
それで、お前が楽になるならな。
だって、俺、お前の彼氏じゃん?
彼女が楽になるなら、なんだってしてやるよ。
だから、触れるだけじゃなくて、もっと深いキスしたい。
先生?
大丈夫だって。
まだ来ないよ。
俺の言葉、信じられない?
なら、先生が来る前にキスしよ?
ここには俺とお前の二人だけ。
二人だけの秘密にしてればバレないって。
な?
キス…しよ…?
(濃厚なリップ音) ※キスしながらフェードアウトで。