Zakuro
voice:Zakuro
なるせの癒し場【女性向けシチュエーションボイス】
voice:なるせの癒し場【女性向けシチュエーションボイス】
ぐにゃー
voice:ぐにゃー
厚崎 ゆうま
voice:厚崎 ゆうま

年下男子、自分の家の鍵をなくしたお姉さんを拾って家につれてくる

【2人の足音】

疲れてるのに、歩かせてごめんね。
もう少しで俺の家に着くから。

【2人の足音】 ※10秒程度

ねぇ…。
さっきからずっと気になってたんだけど、なんでそんなに離れてるわけ?

俺、言ったよね?
『何もしない』って。

このあたり(街灯がいとう)少ないから、危ないよ。
もっとこっちおいでよ。

(お姉さんがつまづく)

ほら、言わんこっちゃない…。
大丈夫?
足、(ひね)ってない?

そっか…。
よかった。

ほんとにこの道危ないから、家着くまで手(つな)いでいい?
それ以外は、ほんとに何もしないから。
ね?

…ありがと。
この角曲がったらすぐだから。

暗いけど、見えるかな?
あのアパート。

1階の角部屋が俺の家だよ。

【2人の足音】 ※10秒程度

はい、到着。
ちょっと待ってね。

【鍵の解錠音】

【玄関扉が開く音】

どうぞ。
入って。

【玄関扉の閉まる音】

【鍵の施錠音】

ごめんね。
狭くて、汚くて…。

最近忙しくて全然掃除できないんだ…。
講義とか、バイトとかで毎日忙しくて掃除する時間取れなくてさ…。

紙とか本とか散らかってるけど、踏みつけてくれていいよ。
えっと……座れる場所は…ないな…。
とりあえず、ベッドの上にでも座ってて。
ちょっと床の上、片付けるから。

(※以下、掃除しながらの会話)

えっと……これは、次の講義に使うプリントで…。
この本は、明日講義で使うヤツ…。

ん?
そうだよ。
俺、大学生。

忙しかったってのは、バイトでね…。
今週、ちょっと無理してシフト入れちゃって…。

そ。
自分でお願いしたの。
シフト入れてください、って。
どうしてもシフト入れないといけない理由があって…。

えぇー!?
聞きたいの?
全然おもしろくない話だよ?
よくある話だし。

…学費、自分で払ってるんだ。
だから、ちょっとした時間も無駄にしたくなくてさ…。
気付けば、ここ2週間毎日バイト漬け…。
さすがにクタクタ…。
ちょっと、やりすぎちゃった。

全然すごくないって。
奨学金も(もら)ってるから、負担はそこまでないし…。
俺よりつらい思いしてる学生なんて山ほどいるって。

でも、無理してでもシフト入れててよかったって思うこともあるよ。

今日、こうしてお姉さんに出会えたこと。
(そで)振り合うも(多生たしょう)(えん)”って言うじゃん。
きっと前世から俺とお姉さんの間には、何かしらの(えん)があったんだよ。

あれ?
こういう話、信じない人?

迷信、か…。
まぁ、そう言われたら、そうなんだけどさ…。
人と人の出会いって、一期一会って言うし、どこで(つな)がってるか分かんないから。
ちょっとした(えん)でも、大切にしたいんだ。

(※ ここで掃除終了)

よし!
こんなもんかな。

ちょっ……何で、そんな(すみ)っこにいるの?
そんなところにいたら、ベッドから落ちちゃうよ?

だーかーらー!
何もしないって何度も言ってるじゃん。

…そんなに信用ないかなぁ?

ほんとに何もしない。
約束する。

じゃぁ、分かった。

これ、俺の学生証。
身分()かしちゃえば、悪いことできないでしょ?

ここまでして、お姉さんに手出すようなことはしないって。
もし、何かしたら、警察に突き出してくれて(かま)わないから。

…信じてよ。
お願い。

ありがと。

じゃぁ、とりあえずお風呂入っておいでよ。
タオルがこれで……着替え…ないよね?

えっと……確か、このあたりに…あったっ!
これ、着替えね。

今日はいろいろあったから疲れたでしょ。
ゆっくりお風呂入ってきていいよ。

(のぞ)くわけないでしょ!
せっかく信じてくれたのに、裏切るようなことできないもん。

それに、俺は俺でやることあるの。
いろいろとね。

ほらほら、のんびりしてたら寝る時間なくなっちゃうよ?

お姉さんの家のお風呂だと思って、ゆっくり入っておいで。
ね?

いってらっしゃい。