【スマホのアラーム音】
ん…。
……うるさい…。
(アラームを止める)
(寝息) ※ 少し長めにお願いします。
(幼馴染が寝ている自分の上に乗ってくる)
…重い。
どいて。
いいじゃん。
まだ時間あるでしょ?
あと5分だけ…。
5分したら、ちゃんと起きるから。
ね?
お願い。
…ありがと。
(寝息)
……ん?
ちょっ……ちょっと!
何、勝手に人の布団に潜り込んでるわけ?
『あったかそう』って…。
ダぁーメ!
いくらあったかそうでも、布団に潜り込んじゃダメ。
女の子が男の布団に潜り込んでもいいことないんだから。
(小声で)むしろ、危ないって…。
ん?
何も言ってないよ。
いいから、さっさと布団から出てって。
ほら、早くっ!
…ったく、もう。
びっくりして目覚めちゃったし…。
次こんなことしたら、何されても文句言えないんだからね?
分かった?
(溜息)はぁ…。
『何のこと?』みたいな顔するのやめてよ…。
あのね、女の子がむやみやたらに男の布団に潜り込んだら危ないの。
『なんで?』って…。
勝手に布団に潜り込んだら、”エッチぃことしてもいい”って男は思っちゃうわけ。
そんなことされたくないでしょ?
イヤだって抵抗しても、女の子が男に力で
いい?
分かった?
ちなみに、相手が俺だとしても、絶対にやっちゃダメだからね。
俺も、そういうことしたいって思ってるかもしれないよ?
一応、健全な男子だから…。
エッチぃことしたくないかと言われたら、したいわけで…。
女の子に興味あるお年頃だし…。
って、何言わせてんの!?
バカっ!
もういいでしょ。
分かったら、さっさと下行ってて。
二度寝しないよ。
絶対しない。
今は布団から出られないの。
ちょっとした男の事情ってやつ。
これは、分かんなくていいから。
男にしか分かんないことだから、女の子である君が知る必要はないの。
ほら、早く部屋から出て行って。
着替えて、すぐ行くから。
ね?
【部屋のドアが閉まる音】
(長めの溜息)はぁ…。
危なかったぁ…。
もう少しでバレるところだった…。
朝だから、仕方ないんだけど…。
こんな状態になってるの、アイツに知られるわけにはいかねーだろ…。
【部屋のドアが開く音】
えっ!?
ドア開ける時はノックしてっていつも言ってるでしょ!
それで、何?
言いたいことがあるんでしょ?
その顔は。
……はぁ!?
ちょっ、待っ…。
【部屋のドアが閉まる音】
『俺ならいいよ』って…。
何言ってんだよ、アイツ…。
襲いたいのを理性で抑え込んでた俺の優しさ、分かってねーな…。
次潜り込んできたら絶対に襲ってやる…。
俺も男だってこと、分からせてやらないと…。