(外、雨が降っている)
(彼女、目が覚めて起きる)
ん?
どうしたの?
眠れない?
あぁ……雨の音で目が覚めちゃったか…。
ほんと、君って
俺が先に起きようとした時とか、遠くでサイレンが鳴ってたりとか…。
全然バカにしてない。
むしろ、すごいなぁって感心するくらい。
だって、それって危険察知能力が高いってことじゃん。
それに引き換え、俺なんか一度寝ちゃうとちょっとやそっとのことじゃ起きないもん。
叩かれようが、耳元で叫ばれようが、爆睡したまま…。
ん?
今?
今は……ずっと起きてた…。
寝る前から雨降ってたし、「君が今夜途中で起きるかもなぁ」って、「一人で長い夜を過ごさせたくないなぁ」って思って…。
(外、さっきよりも強い雨が降る)
それにしても、外すご…。
雨、さっきよりも強くなったっぽい。
これじゃ、今夜は眠れないね。
(彼氏、彼女の耳を手で覆う)※以下、覆ったままで
今、雨の音聞こえる?
ちょっとだけか…。
じゃぁ、このまま君の耳を俺の手で塞いでるから、そのまま寝ちゃいな。
大丈夫。
俺のことは気にしないで。
君が寝たらすぐ寝るし。
謝んないでいいよ。
ってか、謝る必要ナシ。
何も悪いことしてないでしょ?
これっぽっちも迷惑だと思ってないよ。
そもそも思ってたら、こんなことしない。
ん゛ー……分かった。
(触れるだけのキス)
今のチューを迷惑料として貰ったから、全部チャラね。
俺がいいって言ったらいいの。
ほら、寝て?
いつまでも起きてたら明日がつらくなるよ?
……なんで寝れないの?
ふふ。
耳塞いでチューしたから、頭の中にチューの音が響いちゃって、ドキドキしちゃったんだ。
かわいいなぁ。
…じゃぁ、もーっとドキドキさせちゃお。
(濃厚なキス)※長めにしつこい感じでお願いします。
(彼、彼女の耳を覆っている手をはなす)
どう?
もっと寝れなくなっちゃった?
ふふ。
(いたずらっ子っぽく)作戦大成功!
(彼女、『子供みたいなことして…』と言う)
いいもん。いいもん。
子供だもん。
男はいくつになっても、子供なの。
だから、好きな子の気を引きたくて、意地悪しちゃう。
今みたいにね。
でさ……これから体力使うことしない?
そしたら、いい感じに疲れて、雨の音なんて気になんないで朝までぐっすり寝られるよ。
きっと。
これだけ雨降ってれば、多少大きい音出したって周りの迷惑にはなんないって。
大丈夫。
(彼女、なかなかOKしない)
(ちょっとムッとして)……寝たいの?寝たくないの?
どっちなの?
寝たいなら、しようよ?
一番手っ取り早くない?
(彼女、『でも…』と気になる様子をみせる)
『でも』も『だって』も、いらない。
あんまり言い訳がすぎると、お口も塞いじゃうよ?
今からは俺だけに集中して。
少しでも、よそ見したり考え事したら、お仕置き……ね?
(濃厚なキス)※キスしたままフェードアウトしてください。