ただいま帰りました。
遅くなってしまって、すみません。
部長に2次会に誘われてしまって…。
本当に申し訳ないです…。
(彼女:「お疲れ様。今、お水持ってくるね」)
いいですよ。
水なら、自分で取りに行きますから。
(彼女:「いいから、いいから」)
…じゃぁ、お言葉に甘えて。
ありがとうございます。
いただきます。
(水をひと口飲む)
(しみじみと)…はぁ……生き返る…。
…ん?
どうしました?
私の顔に何か付いてますか?
(シャツに口紅が付いているのを指摘される)
これは、違うんです…!
新年会を理由に浮気してたとかそういうのじゃなくて、2次会がそういう店だっただけで…。
もしかしなくても、匂いも付いてますか?
(彼女:無言で頷く)
なんか、もう……
先にシャワー浴びて、いろんなもの流してきます。
匂いとか、触られた感触とか…。
(彼女:「綺麗なお姉さんのお店、イヤだったの?」)
そりゃイヤに決まってます。
何もなかったとはいえ、
なので、風呂に入って全部流した後に、
私の1番は
(彼女:「…ほんとに?」)
ほんとの、ほんとに
んー……『どこがいいのか』と言われても、いっぱいありすぎて困りますけど…。
また今度、時間がある時にゆっくり教えてあげますね。
(彼女:「今、教えて!」)
今がいいんですか?
……じゃぁ、今から一緒に風呂に入りましょ。
そこで、
(彼女:「…ヤダ」)
あれ?
今、知りたいんですよね?
だったら、拒否したらダメなことくらい分かりますよね?
さぁ!
風呂場に向かいますよ。
(彼女:「ヤダ!」)
(溜息)はぁ…。
…仕方ありませんね…。
よいしょっと…。
(彼女をお姫様抱っこする)
お姫様抱っこしたまま風呂場まで連れて行きますから、ジッとしててくださいね。
(彼女:「下ろして!」)
暴れないで。
危ないですよ。
『下ろして』と言われて下ろすバカはいません。
ましてや、相手が自分の好きな人なら尚更。
それに、下ろしたら逃げるでしょ?
絶対に、このまま風呂場まで連れていきます。
(彼女:「エッチぃことはしないでね?」)
『エッチぃこと』ですか?
なるべくしないように気を付けます。
ですが、こればっかりは私1人の問題ではないので。
(耳元で)
はいはい。
文句をどんなに言っても一緒に風呂に入ることは決定事項ですよ。
さぁ、
(風呂場に向かう足音)