【R15】ハロウィンが明けてもイタズラをする敬語彼氏

おはようございます。
と言っても、もう昼前ですが…。

よく眠れましたか?
それはよかったです。

君の部屋から服を持ってきました。
勝手に部屋に入ってすみません。
…適当に持って来たんですけど、これでよかったですか?

あぁ……声が()れちゃってますね。
今、水を持ってきます。
その間に着替えておいてください。

(少し間を開ける)

まだ着替えてなかったんですか?
ほら、さっさと自分の服に着替えてください。

昨夜、君の部屋着を探したんですけど、全然見つからなくて…。
さすがに裸で寝かせて風邪をひいたら大変なので、とりあえず俺のTシャツ着せておいたんです。
なにか問題ありましたか?

ないなら、着替えてください。
ほら、早くっ!

…何、ニヤついてるんです?

『俺の匂いがする』?
そんなわけないでしょ。
ちゃんと洗ってあるんだから俺の匂いがついてるはずありません。
何をバカなこと言ってるんですか。
まだ寝ぼけてるんでしょ。
さっさと着替えて、顔洗って目を覚ましてきてください。

『無理』って、なんで?
…『足腰が立たないから』?

……それは…すみません。

昨夜は、少しやりすぎてしまいましたからね…。
反省してます。

でも、あれは君が悪いんですよ。
彼女なのに、俺の好きな物答えなかったんですから。

彼氏が好きな物と言えば、彼女と決まってるでしょ。
分かってたのに答えなかったの、気付いてるんですからね。

…どうして素直に答えなかったんですか?

『不安だった』?
どういうことですか?

(相槌数回打つ)

なるほど…。
たしかに付き合い始めた当初から比べれば、気持ちを伝えることは(随分ずいぶん)減りましたね…。
それで、俺がちゃんと君を好きでいるのか、分からなくなった。
そういうことですか…。

昨夜あんなに愛し合ったんですから、俺の気持ち、分かってもらえましたか?

えぇ~!?
(あらた)めて口にしないといけないんですか?

無理です。
恥ずかしいです。

……どうしても言わないといけませんか?

(溜息)はぁ…。
1度しか言いませんから、よーく聞いてくださいね。

君に心奪われてからずっと好きですよ。
当時と比べたら、今の方がずっと好きの気持ちが()してます。
きっと、いろんな君を見てきたからでしょうね。

好きな物を(頬張ほおば)ってる時の嬉しそうにしてる表情。
()ねた時に(ほほ)をプクッと(ふく)らませる子供っぽい表情。
悲しいのに『泣くもんか』と必死に涙をこらえてる表情。

どれもこれも付き合い始めてから知ったことばかりです。
付き合うまで、君の表情がこんなにコロコロ変わると思いませんでした。
とてもかわいらしい人と付き合えて、俺は幸せです。
これからもずっと俺の隣にいてくださいね。

…どうですか?
満足してもらえましたか?
まぁ…その真っ赤な顔を見れば、聞かなくても分かっちゃいますけどね。

ちなみに、君のいろんな表情の中で俺が1番好きなのは、照れて真っ赤になってる表情です。

(耳元で)今の君ですね。

(耳舐め)

甘い声出して、どうしました?
そんなに耳舐められるのよかったですか?

『そんなことない』?
ほんとにそうでしょうか?

潤んだ瞳に、赤くなった(ほほ)
興奮してるからか、少し汗ばんで、ほんのりピンク色になった体。
エッチな気分になってきたんでしょ?

分かりますよ。
だって、彼女のことですからね。

それに……気付いていますか?
彼シャツしてるんですよ、君。
それがどれだけ俺の目に毒か分かってないでしょ。

…さっきからずっと襲いたくて仕方ないんです。
だから、さっさと着替えろと言っていたのに、着替えなかったのは君ですからね。

悪いですけど、俺の理性も限界です。
まだ明るいですけど、昨夜の続きを楽しみましょうか。

大丈夫ですよ。
全部、俺に(まか)せてください。
君は快楽に(おぼ)れていればいいですから。