(彼氏、イライラしている)
ねぇ。
ほんとに理解してる?
だったら、なんで正解できないの?
この程度の問題。
全然理解してないじゃん。
同じとこでミスってる。
ほら。
ここんとこ。
ここで使うのは、この公式じゃなくて、こっちの公式。
(彼女、イライラしてる?と聞く)
(イライラしつつも冷静に)イライラも……するよ…。
ほんとなら、この時間はテスト勉強の時間じゃなくて、イチャイチャするはずの時間だったのに…。
(彼氏、冷静になるための深い深呼吸1回する)
この問題さ、授業でやった内容だよね?
『たぶん…』じゃなくて、絶対やってるはず。
だって、基礎中の基礎の問題なんだもん。
それを覚えてないってことは、寝てたか、真面目に授業聞いてなかったか…。
(彼女、真面目に聞いてたと言う)
真面目に聞いてて、これぇ!?
じゃぁ、なんで解けないの?
普通に授業聞いてれば解けるはずじゃん。
授業中に理解できなかったとしても、復習すれば理解できるはず…。
(何かに気付いた感じで)あ゛っ……もしかしなくても、復習しない人?
(彼女、黙って頷く)
うーわ……あり得ない…。
でも、理解した…。
どうりで、この間の小テストの点数があんな悲惨なことになるんだ…。
(彼女、バカにしないでと怒る)
バカにされたくなきゃ、次の問題解いてみなよ。
その問題も、さっきミスった問題と同じ基礎の問題だから、同じように解けば解けるよ。
(彼女、『できない』と自信をなくしている)
やる前から『できない』とか『無理』とか言わない。
そんなことばっか言ってると、ほんとにできなくなっちゃうよ?
それでもいいの?
(彼女、不貞腐れて拗ねる)
もぅ…。
今は解けなくても、解けるように俺が教えてあげるから。
(彼女、拗ねたままそっぽ向く)
……分かった。
期末、ひとつでも赤点があったら休みの間デートなしね。
その代わり、俺が付きっきりで毎日勉強を見てあげる。
朝から晩まで、休憩なしで。
(彼女、彼氏に対して抗議する)
なんとでも言えばいいよ。
勉強地獄になりたくないなら、テストまでにせめて基礎はちゃんと理解して解けるようになって。
(彼女、文句を言う)
ほら。
文句言って口動かす前に、手動かして問題解いて。
わざわざ俺の勉強時間を君の勉強時間にあててるんだから、少しは成果をみせてくれないと…。
(彼女、しぶしぶ問題を解き始める)
(彼女、問題を解きながら彼氏にテスト勉強しないのかと聞く)
……ん?
俺は今更焦って勉強するなんてことはしない。
毎日コツコツ勉強してるからテスト前は、テスト範囲を復習ついでにひと通り解いて、応用にも対応できるように問題集を少し解くくらいかな。
(彼女、驚く)
何に驚いてるのか分かんないけど、ほんとじゃなきゃ、君の勉強に付き合ってあげる余裕なんてないよ。
人のこと気にする暇があるなら、さっさと問題解いて。
(彼女、言われるがまま問題を解く)
解けた?
どれどれ……うん。
解けてる。
正解。
(彼女、褒められて嬉しくてドヤ顔をする)
たった一問基礎問題が解けたくらいで、ドヤ顔しない。
(彼女のほっぺにキス)※省略可
…けど、かわいかったから、許す。
次の問題、解いてって。
基礎問題を解き終わったら応用問題も解いて、どんな問題にも対応できるようにしないと…。
(耳元で)がんばって平均点以上取れるくらいにはなろうね?