(彼女の家の前にて)
あーぁ……もう着いちゃった…。
せっかくもっと一緒にいられるようにって遠回りしまくったのに…。
なんで、楽しい時間って、あっという間なんだろう…。
(溜息)はぁ…。
愚痴ってても仕方ないし、今日のところは帰るね。
次はいつ会える?
明日?
明後日?
(ちょっと拗ねて)……むぅ……分かってるよ…。
平日は忙しいから会えないことくらい…。
でも、ワンチャン会える可能性に賭けてもよくない?
で、いつ会えるの?
そっか…。
次の週末か…。
また1週間会えなくなるの、つらいなぁ…。
……ねぇ。
来週までの分の君を充電させてくれない?
今週、充電せずに過ごしたじゃん?
結構つらかったんだよね…。
…『充電方法』?
できれば、チューで……と言いたいとこだけど、ここでしたら怒るでしょ?
だから、ギューで…。
……ダメ…?
やったー!
ありがとっ!
(彼女を抱きしめる)※ 以下、彼女を抱きしめたまま
(深い深呼吸)※ 彼女の匂いを胸いっぱいにする感じで。
……あのさ、前から聞いてみたかったんだけど、君は俺と会えないの、寂しい?
ふぅーん。
寂しくないんだ…。
俺はね、すっっっっごく寂しい…。
毎晩夢で君に会うくらいにね。
(言いたくて仕方ない感じで)どんな夢か気になる?
特別に教えてあげる。
デートしてる夢とか、イチャイチャしてる夢とか、エッチぃ夢とか…。
とにかく幸せな夢。
だから、目が覚めた時の寂しさがたまんない…。
「まだ会えないんだよな…」って…。
金曜日とかマジ最悪だよ?
会えないストレスがMAXなんだもん。
でも、君に会えたら全部吹っ飛んでく。
さっきまでのストレスは何だったんだろう?ってレベルでね。
それくらい君に会いたくて、会いたくてたまらない…。
できることなら、このまま腕の中に閉じ込めて、ずっと俺のそばにおいておきたい。
そしたら、ストレスフルな生活とも日々の寂しさともさよならできるでしょ?
結果的に、皆が幸せになれると思わない?
(食い気味に)ねっ?
そう思うよね?
(仕方なく同意する彼女)
(嬉しそうに)ふふ。
(彼女から体を離す)
ん。
ありがと。
充電できた。
…じゃぁ、帰るね。
何かあったら、いつでも連絡して。
何もなくても、連絡して。
待ってるから。
そろそろ家入りなよ。
明日も朝早いって言ってなかった?
この後お風呂入ったりスキンケアしてたり、いろいろやることあるんでしょ?
(彼女が鍵を開けて玄関扉を開ける)
ほら。
玄関閉めて、鍵して?
そこまでしたのを確認してから帰るよ。
じゃないと、心配だもん…。
(彼女が玄関を閉めようとする)
あっ!
ちょっと待って。
(玄関扉を少し開いて彼女の部屋に入る)
(触れるだけのキス)
君が家の中に入ってるから、チューしても問題ないよね?
…おやすみなさい。
(彼に『おやすみなさい』と言う彼女)
(彼女の家から出る彼氏)
(彼女の家の玄関扉が閉まって、鍵がかかる音)