(彼の家に2人で帰ってくる)
ただいまー。
(溜息)はぁ…。
疲れたぁ…。
歩きすぎて足パンパン…。
日頃の運動不足が
それより、今日の買い物いつもに増して買ってたけど、持って帰れそう?
結構重いよ?
持ってみる?
(彼女:「うん」)
どう?
(彼女:「…無理そう…」)
…だよね。
車、出そうか?
(彼女:「疲れてるだろうし、タクシー呼ぶからいいよ」)
さっき「疲れた」って言ったの、気にしないで。
ちょっと休憩すれば大丈夫だから。
……というより、疲れてても送らせてくれない?
まだ一緒にいたくて…。
(彼女:「…分かった。お言葉に甘えさせてもらうね」)
ん。
ドライブデート、決定ね。
それまでは、俺の膝の上にご招待。
(膝をポンポンしながら)どうぞ、姫。
(彼女が自分の膝の上に座る)
もっと普通に座っていいよ?
(彼女:「全体重かけたら重いじゃん…」)
重くない、重くない。
平気だから。
遠慮なく、体重かけて?
(彼女が普通に座ってくれる)
(満足そうに)ん。素直でよろしい。
買い物、楽しかったね。
ストレス発散できた?
(彼女:「うん」)
ふふ。
それなら、よかった。
(彼女:「君はストレス発散できた?」)
ん?
俺?
俺は楽しそうにしてる君をずっと見て、ストレス発散してたよ。
(彼女:「そんなことでストレス発散できるの?」)
うん。
俺的には十分ストレス発散になるの。
『あっち行きたい!』『今度はこっち!』って連れ回されて、『どっちがいいと思う?』って聞いてもらえるのは、彼氏の特権じゃん?
ただの友達じゃ、こんなことあり得ないんだし…。
なのに、男って女の子の長い買い物に付き合うの嫌うヤツ多いの、意味分かんないよね…。
ちなみに、俺は大歓迎。
普段見れないようなはしゃいでる君を見られるんだもん。
その権利を放棄するようなことはしないかな。
今日もいっぱいかわいい君を見れて、心のアルバムにたくさん保存しちゃったくらいだし。
(彼女:「いつも思うけど、優しいね」)
俺が優しい…?
…そっか…。
残念ながら、それは間違ってるよ。
男なんて皆汚いんだよ。
もちろん、俺も例外なく汚い。
君が優しいと思ってる俺は、優しい彼氏を演じてる俺。
君のことが好きすぎて、嫌われないようにしてるだけの俺なんだよ。
(彼女:「じゃぁ、ほんとの君を見せてよ」)
えっ!?
ほんとの俺を見せるの!?
…やめといた方がいいって。
がっかりするから。
見なきゃよかったって後悔するから。
ね?
(彼女:「ヤダ。全部受け止めるから見せて」)
…がっかりしたり、後悔したりしないって約束してくれる?
(彼女:「うん。約束する」)
絶対だよ?
約束だからね?
嘘
(彼女:「分かった」)
…じゃぁ……。
(いきなり、彼女を抱きしめる)
こんなことして、少しでも『帰りたくないな』って思わせようとしてても?
(彼女:「うん」)
へぇ…。
これなら、どう?
(濃厚なキス)
こら。
逃げるな。
まだキスの途中。
(濃厚なキス)※長めにお願いします。
ねぇ。
今日は帰るのやめて、泊まっていかない?
着替えとか一式置いてるから、困ることもないでしょ?
(彼女:「そうだけど……今日は帰る」)
ふぅーん。
『帰る』って言えば、大人しく帰らせてもらえると思った?
言ったでしょ?
「優しくない」って。
…体、
(彼女:「そんなこと、ない…」)
そんなことないって言うわりに、顔には『もっとしてほしい』って書いてるよ?
(耳元で)素直に『もっとして』って言ってごらん?
キスひとつで体が
(彼女:「やり方、ズルいし、汚い…」)
言ったでしょ?
男は汚いって。
羊の皮を
相手が俺だとしてもちゃんと警戒しないとダメだよ?
今更警戒しても遅いけどね…。
(濃厚なキス)※キスしたままフェードアウトしてください。