すみません、先輩。
今、忙しいですか?
この書類、確認してもらいたいんですけど…。
(※ 以下、小声で)
うん。
朝
すごくない?
俺もびっくりしてる。
ほんとに、やればできる子だったみたい。
えらい?えらい?
褒めてくれてもいいよ。
んふふ。
頭
えぇー!?
これをいつもやるとか……絶対無理っ!
だって、今日がんばれてるのは、今朝やる気を充電させてもらえたから。
だから、めちゃくちゃ仕事できる”無敵”モードになってるの。
『今日の俺がかっこいい』…?
ほんとに?
これくらい仕事できる方がいい?
もっと好きになってくれる?
ん゛ん゛……ご褒美も、何もないのに毎日やる気出すのは…なぁ…。
でも、もっと好きになってもらいたいし…。
せめて、
人の来ない……そうだなぁ…資料室とかで…。
ちょっとでいいからご褒美欲しい…。
何もなくてがんばるなんて……できなくないけど…やる気が、ね…。
ご褒美貰える方が、めちゃくちゃやる気出るっ!
だって、ご褒美欲しいもん。
あっ!
ご褒美で思い出した。
書類とは別に、渡したい物があるの、すっかり忘れてた。
ある意味、書類よりも大事な物かな。
はい、これ。
気になってたお菓子。
しーっ!
声が大きいよ。
さっき、こっそり外に出て買ってきたの。
これ、最後の1個だった。
喜んでもらえてよかった。
君も朝からすっごくお仕事がんばってるから。
あんまり無理しないでね。
すぐ
ほんとに、違うって言える?
『もうちょっと』って言いながら、家に仕事持ち帰って徹夜したこと今まで何回あった?
1回や2回なわけないじゃん。
数えきれないほどだよ。
10回までは数えてたけど、それより上はもう数えるのやめちゃった。
責任感強いのも、仕事が好きなのも理解してるよ。
そんな君が好きなんだもん。
でもね、限度を超えてまでやらないで。
心配しちゃうから。
ね?
約束だよ?
ところでさ……がんばったご褒美は?
頭
それだけ?
ほっぺに軽くチューしてくれていいんだよ。
ここんとこに、チュって。
それなら周りにバレないし。
えぇー!?
してくれないのー!?
ご褒美あったら、もっと、もーっとがんばれるんだけどなぁ…。
痛っ!
調子に乗って、ごめんなさい…。 (※ 小声ここまで)
確認ありがとうございました。
大丈夫でした?
よかった…。
じゃぁ、俺はこれで…。
(耳元で、拗ねた感じで)これからもっとがんばって、君より早く仕事終わらせてやる。
その分、今夜いっぱいご褒美