こっち、こっち!
浴衣着てきてくれたんだ。
ありがと。
似合ってるよ。
すっごくかわいい。
ちょっとその場でクルッと回ってみて。
あぁ……ヤバ…。
花火なんかどうでもいいや…。
今すぐ帰りたい…。
(小声で)君があまりにかわいいから、今すぐ帰って、エッチぃことしたくなっちゃった…。
痛っ!
叩くことないじゃん。
外ではしないってば。
今日は、手を繋ぐ以上のことはしません。
約束します。
約束破ったら…?
んー……1ヵ月エッチなしでいいよ。
そんなのマジでイヤだから、約束守るし。
(彼女が人混みに背中を押される)
…っと。
危な…。
…大丈夫?
怪我してない?
だいぶ人多くなってきたし、そろそろ移動しよっか。
早く行かないと、花火始まっちゃうね。
…手、離しちゃダメだよ?
いいね?
(移動を始める2人)
浴衣も髪も全部自分でやったの?
へぇー。
すごいねぇ。
ほんとは、俺も浴衣で来ようと思ったんだけど、うまく着れなくてさ…。
ごめんね。
浴衣デートしよって言ったのに…。
でもね、1つ目標ができたんだよ。
来年までに、ちゃんと浴衣を着られるようになる!
だから、来年は一緒に浴衣デートしようね。
あっ!
花火、始まったね。
急ごっか。
(人の流れから離れていく)
そっちじゃないよ。
こっち。
いいから。
ついておいで。
今から行くのは、俺だけが知ってる場所。
ほとんど人が来ないから、ゆっくり花火見れると思うよ。
ただ、そこにたどり着くまでが…ね…。
見ての通り、ほんの少し脇道に入っただけなのに、真っ暗なんだ。
足元危ないから、気をつけて。
ゆっくりでいいよ。
もう少しで着くから、がんばって。
(少し間を開ける)
はい。
到着!
よかった…。
誰もいない。
人ごみの中で見るのもいいけどさ、やっぱり2人きりになりたいじゃん。
慣れない浴衣で、いっぱい歩いて疲れたでしょ。
ベンチ、座ろ。
ほら、おいで。
俺の膝の上。
いいじゃん。
誰もいないんだし。
くっついて見たいの。
ね?
お・い・で。
(彼女が膝の上に座る)
(彼女を抱きしめる)
ふふ。
やっと捕まえた。
待ち合わせ場所に君が来た時から、ずっとこうしたかった。
浴衣姿ってだけでもかわいいのに、髪もメイクも浴衣に合わせてて、めちゃくちゃかわいくなってるじゃん。
すれ違う男がみんな君を見てたんだよ。
気付いてなかったの?
君をこの腕の中に抱きしめるまで、気が気じゃなくて、どうかしちゃいそうだった。
勘違いなわけないじゃん。
気付いてなかった人には言われたくない……って……あれ?
下着つけてるの?
えぇー!?
なんで?
浴衣って下着つけないんじゃないの?
あれ、嘘なの?
マジで?
へぇー。
昔は浴衣がパジャマみたいなものだったから下着つけなかったんだ。
なら、なんで今は下着つけるの?
なるほど…。
浴衣で出歩くから、下着はつけなきゃダメなのか…。
(めちゃくちゃ残念そうに)そっか…。
楽しみにしてたから、残念だなぁ…。
だって、着崩れたところを襲えるかと…。
ちょっ…!
そんな怖い顔で
襲ったりなんかしないって。
まぁ……正直言うと、外で…って思ったことも何度かあるよ。
たまには、いつもと違うところでヤるのも興奮するじゃん?
でも、誰かに見られる可能性もあるし。
君のかわいく乱れる姿を誰かに見られるなんて絶対ヤダ。
見ていいのは俺だけ。
…でしょ?
ねぇ。
俺の目、見て。
…ほんと、かわいい…。
暑くて
理性が弾け飛んじゃいそう…。
花火みたいに。
手繋ぐ以上のことはしないって言ったけど、キスだけさせて。
我慢できない。
もう無理。
…お願い。
(濃厚なリップ音) ※ 長めにお願いします。
今年最後の花火だから、最後まで見たいかもだけど、帰ろ。
俺の家に。
今の続きしたい…。
ヤダって言われたら、今すぐここで襲っちゃう。
それくらい理性なくなってきてる…。
君も、したい…よね?
その
…違う?
ん。
じゃぁ、早く帰ろ。
あっ!
…そうだ。
先に謝っとくね。
(耳元で)今夜は手加減してあげられないと思う。
めちゃくちゃにしちゃったら、ごめんね。