徹夜明けの彼氏は彼女に甘えたい

(彼氏、リビングにやって来る)

お゛っ…はよ…。

ごめん……、カーテン半分閉めてもらってもいい?
()の光が眩しすぎて目が痛い…。

(彼女、カーテンを閉める)

…ありがと。

いやぁ……集中して仕事したくて部屋の中を薄暗くしてたのに加えて、徹夜したからさ、()の光みたいな強い光は目に毒で…。
光がザクザク目に刺さってくる感じ。
……分かる…?

分かんないなら、一度やってみればいいよ。
マジでたまんなく痛いから。

ん?
あぁ……仕事?
おかげさまで、なんとか終わった…。
間に合わないと思ったけど、ギリギリ間に合ってよかったよ。

(伸びをしている感じで)ん゛ん゛ーっ!

さすがに徹夜はキツいね…。
目だけじゃなくて、体もバッキバキ…。
悲鳴あげてるのが分かる…。

うるさいなぁ…。
歳とか言わないでよ。
そこそこ気にしてるんだから…。

うぅん。
疲れてはいるけど、寝ない。
濃いめのコーヒー飲んで、顔洗ってスッキリしたら、デート行こ。

この前『行ってみたい』って言ってたお店。
あそこ行こ。

なんで『ヤダ』?
最近デートらしいデートできてなかったし、行こうよ。

大丈夫だって。
デートに行く体力は残ってる。

……どうしても寝なきゃダメ?

……ちなみに、どれくらい?

えぇー!?
そんなに寝たら、デートどころじゃないじゃん。
夜だって寝れなくなりそうだし…。

(ワガママっ子っぽく)ヤダ!ヤダ!
絶対寝ない!
デートに行くの!
行くったら行くの!
行かないとかあり得ない!

(ちょい拗ねてる感じで)むぅ…。

だったら、1時間だけ寝る。
それならいいでしょ?

ん。
じゃぁ、ちょっと膝借りるね。

(彼氏、彼女の膝に寝転がる)

(※以下、徐々に眠くなっていってる感じで進めてください)
(幸せそうに)これ、これぇ…。
最高…。

ベッドでは寝ない。
夜まで寝ることになりそうだからヤダ。
このまま、君の膝枕で寝る。

だって、一番気持ちいいんだもん。
程よい固さで、睡眠の質爆上がり。
ベッドで寝るより疲れが取れるし…。

勘違いじゃない。
マジで、起きた時の体の軽さが違うんだって。

……君が膝枕してくれなきゃ寝ないよ?
俺に寝てほしいんでしょ?
だったら、膝枕してくれてもよくない?

やっぱりこういうことって、ギブ・アンド・テイクっていうし、”片方だけが得をする”みたいなのはおかしいと思うんだよね。

ね?
1時間だけ貸して!
お願いっ!

えへへ。
やったー!

(甘えんぼな感じで)ねぇ。
いっぱい仕事がんばったご褒美に、頭撫でてくれない?
『よくがんばったね』って。
『えらいねぇ』って。

ふふ。
君に頭撫でられるの、好き。

気持ちよくて……眠くなっちゃう…。

(あくび)ふぁ…。

(かなり眠そうな感じで)君の膝枕借りて、頭撫でられただけなのに……すっごく眠くなってきた…。

ヤダ。
まだ寝ない。
もうちょっと話してたい。

あっ…スマホ、部屋に置いてきちゃった…。
起きるためのタイマー、かけれないや…。

時間になったら起こして。
起きれる自信ないから…。

絶対起こしてね。
約束…だよ…。

(彼氏、寝る)