彼女とのキスはケーキよりも甘い

(手を合わせて)ごちそうさまでした。
おいしかったー。

いっぱいご(馳走ちそう)作ってくれて、ありがとね。
時間かかったでしょ?

そんなに時間かかってないの?
ほんとに?

そんなこと言って、実は昨日から仕込んでたから時間かかんなかったってオチだったりして…。

ほらね。
内緒にしようとしても無駄だよ。
君のことなら、何でもお見通しなんだから。

もちろん、君が今考えてることだって分かるよ。
俺の目、見て。

ん゛ー……『そろそろケーキが食べたい』…かな?

ふふ。
顔に書いてあるもん。
『甘いものが食べたい』って。

…ケーキ、今すぐ食べる?

いいよ。いいよ。
俺が持ってくるから、そのまま座ってて。
ごちそう作ってくれたお礼……には、なんないけど…。

(彼氏:キッチン、彼女:リビング → 2人の間には距離がある)

飲み物は何飲む?

俺?
俺はコーヒー淹れるつもり。

……『一緒』?

分かった。
ブラック淹れるね。

嘘。嘘。
君がコーヒー飲む時は、ミルクと砂糖たっぷりのカフェオレなのは分かってるって。

ちょっと待ってて。

(コーヒーを淹れ始める)

ん?
バカにはしてないよ。
甘くしないと飲めないなんて、かわいいなぁと思っただけ。
砂糖が入ると、俺は飲めないからさ…。

甘すぎて無理。
だから、いつもブラック。
たまに気分変えてミルク入れることはあるけどね…。

普通に苦いなぁとは思うよ。
コーヒーだもん。
でも、その苦いのがいいんじゃん。
慣れれば、苦みの中に甘さも感じるし…。

別に無理に分かろうとしなくてもいいんじゃない?
人それぞれ好みは違うんだから…。

好きなものを好きなように飲むのが1番だよ。

(コーヒー淹れ終わる)

(リビングに彼女の分のカフェオレとケーキを持って戻ってきて、テーブルの上に置く)

お待たせ。

はい。
ケーキとカフェオレ、どうぞ。

(彼氏、自分の分のカップをキッチンに取りに行く)

俺のケーキ?

ないよ。
だって、君の分しか買ってないもん。

(彼氏、自分のカップを持って戻って来て、テーブルに置き、彼女の隣に座る)

いいって。
君がおいしそうに食べてるの見てるだけで十分だから。

ほら。
食べてみて。

……どう?
おいしい?

ふふ。
よかったね。

じゃぁ、俺もいただきます。

(濃厚なキス)

ごちそうさまでした。

あっ……バレた?
最初からこうするつもりだったって…。

せっかくのクリスマスだし、甘い時間を過ごしたくない?

君は違うの?
あんまりイチャイチャしたくない感じ?

…したいなら、問題ないよね?

(濃厚なキス)※ 長めにお願いします。

(※以下、キスしながら)
知ってる?
君とのキスは砂糖よりも甘いって。

しかも、ただ甘いだけじゃなくて、1度味わったら抜け出せない中毒性のある感じの甘さなんだよ。
もっと、もっと…って、止まんなくなる。

(キス、終わり)

もうこのまま君のことも食べちゃっていい?
お風呂とか待ってらんない。

えぇー!?
お風呂入りたいの!?

だったら、一緒に入る。
で、お風呂でいっぱいイチャイチャする。

『ヤダ』は聞かない。

年に1度の”性”なる夜…。
朝までドロドロに愛し合おうね。

(濃厚なキス)※キスしたままフェードアウトしてください。