うーわ……マジか…。
いやね、週間天気予報見てたんだけどさ、毎日真夏日。
たまに曇りの日もあるけど、ほぼ晴れ。
しかも最悪なことに、毎晩、熱帯夜…。
この現代社会において、エアコンない生活とか考えらんない…。
なのに、こんなクソ暑い時にエアコンぶっ壊れるとか…。
マジ最悪…。
まぁ…まだ窓開ければ風が入ってくるだけマシだけどさ…。
エアコンの快適さを知った
あ゛ぁ゛ー、「暑い、暑い」言ってたら、もっと暑くなってきた…。
せっかくお風呂入ったってのに、もう汗かいてベタベタする…。
エアコンの修理、なんとかなんないかな?
明日もう1回連絡して、ちょっとゴネたら予定より早めに修理してもらえたり…。
…しないよね…。
ズルいことするわけないでしょ。
言ってみただけだよ。
そんなに怒んなくったっていいじゃん…。
せめてもの救いは連休中だったことだね。
休みじゃなかったら、睡眠不足で仕事になんないよ…。
暑いってだけで、体力どんどん減ってくのに…。
(あくび)ふぁ…。
今日1日いろいろありすぎて、さすがに疲れちゃった…。
そろそろ寝よっか。
どこ行くの?
…『リビング』?
なんで?
(溜息)はぁ…。
バカなこと言わないで。
ソファーで寝たら、体バキバキになって、明日起きた時つらい思いするのは自分だって分かってるでしょ?
経験したの、1度や2度じゃないんだから…。
いつもみたいにベッドで一緒に寝ようよ。
『だって』……何?
ちゃんと理由があるなら、話して。
あのねぇ…。
いつ、俺が「一緒に寝るのヤダ。離れて寝て」って言った?
俺が文句言ったのは「暑い!」ってことだけで、一緒に寝るのまで文句言った覚えはないよ。
エアコンがついてようが、ついてなかろうが、一緒に寝たら、暑いのは当たり前なんだもん。
ベッド狭いから、くっついてなきゃ寝れないし…。
『でも』も『だって』もなし。
じゃぁ、逆に聞くけど、君は俺と一緒に寝るのイヤなの?
エアコン直るまで、別々に寝たいの?
…違うなら、君から俺の腕の中においで?
(彼女を抱きしめる)
どんなに暑くても、どんなに汗だくになっても、離れて寝るのはヤダ…。
絶対くっついて寝る。
別に1人で寝れないわけじゃないし。
全然寝れるよ。
ただ一緒じゃないと落ち着かないだけ。
なんか、ソワソワしちゃう。
いつもあるべきものがなくなると不安になるじゃん?
そんな感じ。
いつの間にか、君の体温と匂いが俺のそばにないとダメになっちゃった。
君と付き合う前は誰にも頼ることなく何でもできたのに…。
どうしてくれるの?
こんなダメ人間にしてくれちゃってさ…。
これからどうやって生きていけばいいの?
そ。
ぜぇーんぶ、君のせい。
君のせいだから…責任、取ってくれるよね?
(濃厚なリップ音)
そういえば、学生の頃の夏の林間学校ってこんな感じじゃなかった?
エアコンなくて汗だくになりながら寝ようとするんだけど、暑くてなかなか寝付けなくてさ…。
先生が巡回に来た時だけ寝たふりして…。
先生の目盗んで彼女の部屋行ってるヤツもいたなぁ。
俺は大人しく寝てたよ?
彼女とかいなかったし…。
今なら彼女の部屋に行ってたヤツの気持ち、ちょっと分かるかも…。
相手のことがどうしようもなく好きだから、汗だくになっても繋がりたいって。
……ねぇ。
シよ?
最近ずっと忙しくて、全然シてなかったし…。
久しぶりに…。
別にいいじゃん。
終わったら汗とかいろんなのでドロドロになってんだし、どうせお風呂入らなきゃいけないんだから。
『ヤダ』は受け付けてませーん。
そもそも、自分から俺の腕に入ってきた時点でこうなるって予想はついてたはずじゃないの?
はいはい。
分かりましたよー。
じゃぁ、今日は何もしないで寝るだけにする。
それなら、いいでしょ?
(電気を消す)
おやすみ。
…何?
暑くても寝ないと体力回復できないよ?
『もう汗かいてるのに、これ以上汗かきたくない』って言ったのは君なんだから。
今夜は何もしない。
ただ寝るだけ。
…その不服そうな顔、ムカつくんですけど…。
まるで俺が悪いことしたみたいじゃん。
分かってたよ。
さっき言ってた文句は本気で嫌がってないって。
君がどう反応するか気になったから、あえて意地悪してみたの。
まさか、エッチぃこと誘うようになるなんて…。
(耳元で)…やらしい。
期待させたなら、ちゃんと責任取ってあげる。
暑いのとか、汗でベタベタなのとか、全部忘れちゃうくらい、いっぱいいっぱい気持ちよくなろうね。
(濃厚なリップ音 ※ 省略可)※キスしたままフェードアウトしてください。