ただいまぁ…。
(彼女:「お疲れ様」)
ん゛ー、疲れたよぉ…。
ねぇ。
ギューってして?
『今日1日、がんばったね』ってヨシヨシもして?
(彼女にギューとヨシヨシをしてもらう)
(溜息)はぁ…。
癒やされる…。
(彼女:「こんなに疲れてるの、珍しいね。忙しかった?」)
忙しいのはいつものことだけど、なんか今日はちょっと違っててさ…。
精神的に疲れちゃった…。
なのに、明日も仕事…。
明後日も仕事…。
もう仕事したくない…。
なんで週休2日なの?
もっと休みほしい。
君とイチャイチャしたい。
このままじゃ、ストレスで死んじゃいそう…。
(彼女:「そうなの?休まなくても平気だと思ってた」)
バカ言わないで。
俺だって、休まなきゃやってらんないよ。
仕事は好きだけど、仕事ばっかだったらさすがにイヤになっちゃうし…。
(彼女:「じゃぁ、休めるとしたら、どれくらいお休み欲しいの?」)
そうだなぁ……週休4日とかだったら、今日くらいの忙しさでもがんばる…かな…?
じゃなきゃ
……ごめん。
帰ってきてから
こんなんじゃダメだね…。
(彼女:「いいんじゃない?」)
『いいんじゃない?』ってそんなこと言っていいの?
(彼女:「なんで?」)
俺の方が年上なのにしっかりしてなきゃ残念に思わない?
『うわぁ…さっきから泣き
(彼女:「思わないよ。泣き言言うのに、年上も年下もなくない?」)
君には
こんなダメダメな俺を丸ごと受け入れてくれるんだもん…。
もう君ナシじゃ生きていけない…。
(彼女:「またまたー。冗談ばっか言って」)
冗談じゃないって!
本気だよ!
君と付き合う前とか、どうやって毎日乗り切ってたか、もう思い出せない…。
別れるようなことになったら、ショックで立ち直れないもん…。
それくらい俺は君にダメ人間にされちゃった。
(彼女:「かわいいね」)
やめてよ。
『かわいい』とかヤダ。
せめて『かっこいい』にしてよ。
(彼女:「ふふ。貴方のこんな姿、誰も想像つかないんじゃない?」)
まぁ……そうだね…。
家での俺の姿とか、誰も想像つかないだろうね。
会社では「〆切まで時間があるからって放置しない!時間があるなら、すぐにやる!」ってキリッてして、誰よりも仕事こなしてるのに、家では彼女に甘えまくって、ふにゃふにゃになってるとか…。
会社でこんな情けない姿は見せらんないよ。
(彼女:「見せればいいのに…」)
イヤ!イヤ!
無理だから!
こんな姿、君だから見せられるの。
ってか、ふと気付いたんだけど、君ってあんまり独占欲とかない方だったりする?
(彼女:「そんなことないけど…。どうして?」)
だって、普通は自分しか知らない恋人の姿ってあまり人様に見せてほしくなかったりするじゃん?
それが君には見られないから、あんまり独占したいとか思わないのかなって…。
(彼女:「そういうの見せたら、逆に重くない?」)
全然重くないよ。
君の場合、もう少し自分の欲求に素直になってもいいくらい。
正直言うとね、俺が一方的に君のこと好きすぎるから、俺のことあんまり好きじゃないのかなって思ってた。
『いいんだよ』とか『気にしないで』とか、俺の好きにさせてくれるのが、俺のこと信頼してくれてるって思う反面、どうでもよかったりするのかなって不安だった…。
(彼女:「そんなことないよ」)
『そんなことない』?
ほんとに?
(彼女:「うん」)
じゃぁ、俺のこと好き?
(彼女:「うん」)
(咳払い)ん゛ん゛っ…。
(キリッと)では、行動で示してください。
言葉で言うのは簡単ですから。
あえて、行動で示してください。
私の指示に素早く的確に応えてくれる君なら簡単なことでしょう?
(彼女:「ここで仕事モードになるの、ズルい…」)
えへへ。
ズルかった?
もちろん君からの『好き』も欲しいけど、今は君からのキスが欲しいんだよね。
今まで1度もしてくれたことないじゃん?
ちょうどいい機会だし、してほしいなぁと思って…。
……ダメ?
(彼女:「目、瞑ってて」)
分かった。
目
(触れるだけのリップ音)
ん。
ありがと。
お返しに、俺からも…。
(触れるだけのリップ音)
だーい好き。