お土産を口実に彼女に甘えようとする年上上司彼氏

今、ちょっといい?
ミーティングルームまで一緒に来てくれる?

大丈夫。
悪い話じゃないから。
ちょっとした業務連絡…かな…?

とにかく、ついて来て。

(2人でミーティングルームに入る)

いきなり、ごめんね。
仕事中に…。

これを渡したくって…。

そ。
出張のお(土産みやげ)

このお菓子、前に好きって言ってたよね?

もちろんっ!
大好きな彼女の好みは全部覚えてるよ。

たくさん入ってるの買ってきたから、休憩の時にでも食べて。

…あはは……ごめん…。
俺の聞き間違いかな?
今『皆で分ける』って聞こえたんだけど…。

なんで?
君だけのために買ってきたのに、皆に分けたら意味ないじゃん…。

心配しなくても皆にもちゃんとお(土産みやげ)買ってきたから、それ、君1人で食べちゃっていいんだよ?

『ダイエット』…?

そんなのしなくていいよ。
俺の目には太ってるようには見えないもん。

ふぅーん。
じゃぁ、ちょっと失礼。

(彼女を抱きしめる)

んー……君の言う通り、体重計の数字は増えたかもしれないけど、俺的には特別太った感じはしないね。
いつも通りの最高の抱き心地。

君の言う『太った』って、1kgとかそこらでしょ?
そんなの太ったうちに入んない。
すぐ元に戻るから、ダイエットする必要なしっ!!

(彼女から体を離す)

ってか、ダイエットなんかしないでよ。
せっかくの抱き心地が台無しになっちゃう。

ダメったら、ダーメ!
ダイエットは禁止します!
これは彼氏命令ね。

(再度、彼女を抱きしめる → 彼女の匂いを嗅ぐ)

はぁ……癒される…。

そうだよ。
”ちょっとした業務連絡”っていうのは、2人きりになるための(口実こうじつ)
ほんとの目的言ったら絶対ここまでついてきてくれなかったでしょ?

だって、出張中は君と(はな)(ばな)れで触ることすら叶わなかったんだよ?
やっと帰ってこれて、この腕で抱きしめられると思ったら…ねぇ?
甘えたくなっちゃうのも仕方ないって。

もう少しだけ、このままでいさせてよ。
ちゃんとここに君がいるって俺に感じさせて?

……仕事?
そんなの後回し。
(人手ひとで)が足りないって言うなら、俺も手伝うから。

いいの、いいの。
今いっぱいギューさせてもらったお礼。

(耳元で)ギューとチューは大好きな人を救うんだよ?

えぇー!?
知らないの?
常識なのに…。

疲れた時とかにギューってしてもらったり、落ち込んでる時とかにチュってしてもらうと元気出るじゃん?
つまり、そういうこと!

分かんないなら、それでもいいよ。
俺が分かってればいいんだもん。

(彼女が彼氏の腕を解いて抜け出す)

…もう仕事に戻るの?

ヤダ…。
まだ君が足りないのに…。

(拗ねた感じで)むぅ…。
ケチ…。
手伝うって言ってるんだから、もっと甘やかしてくれたっていいじゃん…。

あっ、そうそう。
…君にあげたお(土産みやげ)、どうせ皆に配るんでしょ?

優しい君のことだもん。
(裾分すそわ)けすることくらい、最初から分かってたよ。

配るのは別にいいけど、交換条件で今日仕事が終わったら君のこと(ひと)()めさせてね。
出張中に足りなくなっちゃったモノをいろいろと満たしたいから。

何をするかは夜になってのお楽しみ。
それまでドキドキしながら待っててね。