『好き』には『好き』で返して

(※ 終始酔ってる感じでお願いします)

【玄関扉の開閉音】

あれ?
起きてたの?

先寝ていいよって連絡したのに…。

わざわざ起きててくれて、ありがと。
ただいま。

今日の飲み会?
そんなに飲んでないよ。

酔ってるように見えるの!?

…自分では酔ってないと思うんだけどなぁ…。

だってさ、酔ってたら家まで帰ってこれないじゃん。
何回か、そういうことあったでしょ?
でも、今回はちゃんと家まで帰ってこれたし、そこまで酔ってない。
気持ちよくはなってるけどね。

飲んだの?
1杯だけだよ。
乾杯の時のビールだけ。

()きっ(ぱら)に飲んだから、一気に酔いが回っちゃってね。
ヤバイなぁって思ってからは、ずっと烏龍茶しか飲んでないよ。

違うもん!
烏龍ハイじゃなくて、烏龍茶っ!

ん……あれ?
おかしいな…。
やっぱり酔ってるのかな…。
…目が回るぅ…。

(彼女に抱きつく)

なんでバレてるの?
わざと抱きついたって…。

いいじゃん。
抱きついても。

最近こういうのなかったんだし…。

『酒臭い』?
それはないでしょ。

だって、飲んだのビール1杯だけだもん。
そこまで酒臭くなるはずないもん。

うるさい、うるさい、うるさーいっ!

俺の中の君が足りてないんですー!
『イヤ』って言われても離してやるもんかっ!
ずっとギューってしててやるんだからっ!

…ねぇ……このまま一緒に寝よっか?

えぇー!?
先に着替えなきゃダメなの?

どうしてもダメなの?

…ヤダ…。
ヤダ、ヤダっ!
このまま一緒に寝るの!

離したくないって言ってるでしょ。
なんでそんなに俺から離れたがるの?

…もしかして、俺をおいて、1人でどっか行っちゃうの?

そうだ。
きっと、そう!
だから、さっきから離れたがってるんだ!

絶対ヤダ!
離さない!
明日起きるまで、ずっとくっついてる!

…違うなら、離れようとしないでよ…。
お願い…。

寂しいの…。

毎日連絡取り合ってるとは言っても、全然会話してなかったじゃん。
仕事が忙しくて、顔合わせる時間ズレちゃってたってのもあるけどさ…。
だんだん君からの連絡が一言だけになってきて、怖いの…。
『俺のこと、もう好きじゃなくなってて、このまま別れることになるのかも』って…。

俺には君しかいないんだよ…。
君がいなくなったら、俺はこれからどうやって生きていけばいいの?
分かんないよ…。

……お願いだから、俺から離れないで…。

え?
俺のため?
どういうこと?

(相槌を数回打つ)

仕事の邪魔になりたくなくて、一言だけにしてたの?
ほんとにそれだけ?
ほかに好きな人ができたとか、そういうことない?

ほんとに?

ほんとの、ほんとに?

嘘じゃないよね?

……じゃぁ、俺のこと、好き?

ちゃんと好き?

『うん』じゃなくて、ちゃんと『好きだよ』って言ってよ。
『好き』って言われたら『好き』って返さないとダメなんだよ?

知らないの?
常識だよ?

『はい、はい』って、めんどくさそうにしないで。

ねぇ。
『好き』って言って。
今すぐ言って。

それじゃダメっ!
全然気持ちがこもってない!

もう1回言って。
今度は気持ちをこめて。

んふふ。
俺も、好き。
だーい好き。

(※ 以下だんだん寝落ちていく感じでお願いします)

(あくび)ふぁ…。
安心したら眠くなってきた…。

大丈夫…。
まだ寝ない…。

起きてるよー…。

まだ、いっぱい、話したいもん…。

(寝息)