(玄関扉の開閉音)
ただいまー。
(部屋の中からドタバタした音)
(急いで部屋の中に移動しながら)ちょっ……大丈夫!?
すっごい音してたけど、怪我してない!?
えっ……俺が帰ってきたのに、驚いただけ…?
ほんとに、それだけ?
そっか…。
なら、よかった。
うん。
ただいま。
出張ね、予定より1日早く終わったから帰ってきちゃった。
向こうにいてもやることないし…。
ってか、なんで俺が出張に行く前に着てた服着てるの?
洗濯できなくて、着る服なかったとかじゃないよね?
じゃぁ……俺に会えなくて寂しいから着てたとか…?
ふぅーん。
違うって言うけどさ…。
(彼女の着てる服の匂いを嗅ぐ)
これ、洗濯してなくない?
ここ汚れ付いたままだし、君の匂いの中に俺の匂いが
うぅん。
勘違いじゃない。
この服、洗わずにずっと着てたの?
一人ぼっちが寂しくて、俺の許可なく勝手に着て、抱きしめてもらってるって感じてたの?
(溜息)はぁ…。
だんまり、か…。
…ほんと素直じゃないんだから…。
(ボソッと)そんなとこもかわいくて好き。
ピンポンパンポーン!
今から5秒間だけのタイムセールのお知らせです。
カウントダウンの間に素直に『寂しかった』って言えたら、俺から全力のギューをしてもらえます。
どうするかは、貴女次第!
決断はお早めに!
では、スタート!
5…4…3…2…1…。
(彼女が素直に言う)
(彼女を全力でハグする)
…よく言えました。
この服、いつから着てたの?
ふふ。
それ、俺が出張行った日じゃん。
(嬉しそうに)そんなに俺がいなくて寂しかったんだ。
よく今日まで我慢できたね。
えらい。えらい。
バカになんかしてないって。
俺も、寂しかったもん…。
あーぁ……俺も君の洗濯してない服借りて行けばよかった…。
そしたら、あんなに寂しい思いすることなかったのに…。
ほんの少し会えなかっただけで、夢に見るほどに寂しかったよ。
『どんな夢?』って、ありふれた夢。
ただイチャイチャしてるだけの…。
こうやってギューしたり、こうやって…。
(触れるだけのキス)
チューしたり…。
いっぱい夢の中でイチャイチャしてた。
……この続き、したい?
したければ、チューして?
(彼女から触れるだけのキス)
…こんなチューで合ってると思う?
違うよね?
この続きは大人な時間なんだよ?
もっと大人なチューしないとダメでしょ?
『恥ずかしいからできない』の?
じゃぁ、ギューとチューだけで今日はおしまい。
続きはまた今度。
(イヤイヤする彼女)
イヤなら、恥ずかしくてもできるよね?
(躊躇いがちに彼女からの濃厚なキス)※ 長めにお願いします。
…ちゃんとチューができたご褒美に、会えなかった分、いっぱい可愛がってあげる。
(食べるような濃厚なキス)※ キスしたままフェードアウトしてください。