「ありがとう」のひと言

ねぇ、ねぇ。
今からちょっとだけ時間くれない?
大事なこと伝えたいんだけど…。

 (パートナー:「大事なこと?」)

そ。
大事なこと。

でも、悪いことじゃないから、そこんとこは安心して。

 (パートナー:「なら、後にして。今忙しいから」)

あとじゃダメっ!
今じゃなきゃっ!

ただ伝えるだけ。
すぐ終わるから。
ね?

 (パートナー:「…分かった。少しだけだからね?」)

(咳払い)ん゛ん゛…。
えっとね……いつも、そばにいてくれてありがと。

言いたかったのはこれだけ。
ずーっと前から言いたかったんだけど、なかなかタイミングなくて…。
ここんとこ、すれ違いの生活だったじゃん?
一緒にいても、部屋で仕事してたりさ…。

思いとか気持ちとか、腐っちゃうわけじゃないけど、こういう大切な思いを伝えるのって早く伝えるに越したことはないでしょ?

だから、やっと言えてスッキリした。

…けど、改まって言うのは恥ずかしいね。
今頃になって、ヤバいくらい顔熱くなってきちゃった…。

 (パートナー:「照れちゃって、かわいい」)

(ちょっと拗ねて)もう、(揶揄からか)わないでよ。

いつも(はげ)ましてくれたり、こっそり応援してくれたり…。
さりげなくサポートしてくれてたの、気付いてたんだからね。

 (パートナー:「嘘っ!?」)

嘘じゃないよ。
ほんと。

バレバレなのに隠してるみたいだから、気付いてないフリしてたけど。

 (パートナー:「気付いてたなら言ってよ!」)

(じつ)は…」ってバラした方がおもしろそうかなって思って、今の今まで黙ってた。

 (パートナー:「……もう」)

ほんとに、ほんとに、いつもそばにいてくれてありがと。
これからもずっとそばにいてね。

 (パートナー:「もちろんだよ」)

…ありがと。大好き。