【パソコンのキーボードを打ってる音】
ん?
どうしたんですか?先輩。
ちょっと待ってください。
今レポートやってるんで。
んー、あと1時間……いや、30分だけ待っててください。
それまでに終わらせますから。
ね?
もう少しだけいい子で待っててください。
(再度パソコンに向かう)
(彼女が膝の上に乗ってくる)
ちょっ、ちょっと!
邪魔しないでくださいよ。
あと30分待ってって言ったじゃないですか。
これのどこが邪魔じゃないんですか?
俺の膝の上に乗ってきて…。
まぁ…これでもレポートはできなくはないですけど…。
『じゃぁ、いいじゃん』じゃないですよ。
全然よくないですっ!
集中できないから、膝の上から下りてください。
ほら、下りて。
あとで、いっぱいギューもチューもしてあげますから。
『ヤダ』って…。
(溜息)はぁ…。
お願いだから、俺の言うこと聞いてくださいよ。
そうじゃなくても、今いろいろ我慢してるんですからね。
当たり前でしょ。
大好きな彼女が自分の膝の上に乗ってるんですよ?
ギューしたいし、チューもしたいし、それ以上のことだって…。
『じゃぁ、シよ』じゃないですってば!
今はダメっ!
絶対ダメっ!
レポート終わらせるまで我慢するって自分で決めたんです。
終わらせないと気になっちゃって、思いっきり構ってあげられないでしょ。
せっかくイチャイチャするなら、こういうのは終わらせておくに限るじゃないですか。
気が散って中途半端になるのとかイヤなんで。
先輩もよく『これ終わるまで待ってて』って言うでしょ?
それと同じことです。
だから俺の今の気持ちも分かってくれますよね?
じゃぁ、膝から下りて、ちょっと待っててくださいね。
ん?
なんで目
早く下りてください。
…チューはしませんよ。
『えぇー!?』じゃないです。
終わったらチューでもギューでもしてあげるって言ってるでしょ。
今はダメですって…っ!?
(触れるだけのキス)
ダメだって…。
(触れるだけのキス)
もう…。
ダメって言ったのに…。
なんでチューしてくるんですか?
『もっとしたい』じゃないですよ。
俺がこんなに我慢してるの、バカみたいじゃん…。
(彼女が上目遣いで見てくる)
『シよ?』じゃないって言ったでしょ?
俺がそれに弱いって知っててやってるでしょ。
あ゛ぁ゛、もうっ!
分かりましたよっ!
今からとことん構ってあげますよ!
…ったく。
嬉しそうにしないでくださいよ。
手加減できなくなる…。
じゃぁ、俺と約束してください。
大事な約束。
これが守れなかったら、そこでおしまい。
いいですか?
『ヤダ』とか『無理』とか言わないって約束してください。
できますか?
約束しましたからね?
ほら、行きましょ。
ベッドに。
お望み通り、思いっきり抱き潰してあげます。
途中でやめたりしたくないから、ちゃんと約束守ってくださいね。